業績回復にはこんな努力があった!気になる高年収の理由とは?面接・試験を乗り越えるためには?
商船三井の平均年収は、2021年で前期に比べて上昇傾向の986.3万円となりました。海運業界内トップの平均年収です。商船三井は日本三大海運会社の一つで、資源やエネルギーなどを世界中に輸送しています。職種は陸上職と海上職に分かれており、海上職の方が若干平均年収が高い傾向にあります。陸上職は、繁忙期以外はワークライフバランスが取りやすく、特別休暇という連休も取得できます。海上職の場合は6ヶ月働いて3ヶ月休むというサイクルで働きます。船の上では個室と食事が用意されるため、お金が貯まりやすいです。
目次
閉じる平均年収推移(商船三井と上場企業平均)
商船三井の平均年収推移は、上昇傾向です。前期比で見ると42.7万円増加しています。
上述のように、過去5年間の平均年収は980.0万円なので、上場企業と比べると高い水準になります。
商船三井の平均年収 | 年収 |
---|---|
2019年 | 986万円 |
2018年 | 944万円 |
2017年 | 969万円 |
2016年 | 1000万円 |
2015年 | 1001万円 |
商船三井の平均年収 | 上場企業の平均年収 | 全国の平均年収 |
---|---|---|
986.3万 | 612.5万 | 432.2万 |
商船三井の平均年収は、他の会社と比較すると高い傾向にあります。日本の上場企業の平均年収と比べると373.8万円高く、上場企業以外も含めた全国平均の年収と比較すると554.1万円高くなっています。(全国平均の年収は、国税庁が実施している『民間給与実態統計調査』の最新版の調査結果を参照しています。)
上場企業全体の年収ランキングで見ると、3737社中112位と高い順位となります。
商船三井の平均年収 | 海運業界の平均年収 |
---|---|
986.3万 | 809.9万 |
商船三井が属する海運業界の上場企業の平均年収は809.9万円です。 そのため、商船三井の年収は業界平均と比べて176.4万円高く、業界内順位を見ると13社中1位と高い順位となります。
商船三井の平均年収 | 東京都の平均年収 |
---|---|
986.3万 | 647.2万 |
商船三井の所在地がある東京都の上場企業の平均年収は647.2万円です。 そのため、商船三井の年収はエリア平均と比べて339.1万円高く、エリア内順位を見ると1979社中91位と高い順位となります。
商船三井では3月、6月、9月、12月の年4回、ボーナスが支給されます。
平均支給金額は約110万円〜360万円、男女間の差は最大で約70万円、ピークは50歳代で訪れます。
他企業との違いで一番目を引くのが、ボーナスが年4回も支給されることです。
支給額も最高300万円を超えるなど、若手のうちから給与水準は高く、非常に安定した年収が期待できると言えるでしょう。
職種別の年収を比較すると、一般職の平均年収は約750万円〜1000万円、技術職は約730万円〜980万円、総合職は約950万円〜1400万円となっています。
一般的には総合職のみが高額な年収を得る結果となりますが、商船三井ではどの職種でも1000万円ほどと高い年収を得ることができます。
学歴別の初任給は2018年の実績によると、学部卒220,000円、修士了256,280円で、一般企業とさほど変わりはありません。
まだ仕事に不慣れな新人でも高い給与を支給することで、やる気アップやモチベーションの維持に繋げているようです。
出世後の年収を比較すると、係長の平均年収は約1030万円〜1160万円、課長は約1320万円〜1525万円、部長は約1490万円〜1950万円となっています。
管理職に就くと確実に1000万円超えの高年収を得られる上、部長は約2000万円の役職並みの高年収が期待できます。
基本給は年功序列であるため、努力なしでは年収のアップを期待することは難しいと言えるでしょう。
陸上職員と海上職員の昇級システムは異なりますが、等級アップや昇進に向けて果敢にチャレンジすることをおすすめします。
代表取締役社長の池田 潤一郎氏、代表取締役副社長の高橋 静夫氏の年収は公開されていませんでしたが、その他の取締役の平均年収は約5400万円、監査役は約3300万円となっています。
2018年3月期の取締役への報酬は前年よりも7400万円増額されており、業績の好調さが伺えます。
業績の改善による純利益などの回復が見られますので、今後の年収増加も濃厚と言えるでしょう。
商船三井の競合他社には、川崎汽船や日本郵船などが挙げられます。
最新の有価証券報告書によると、川崎汽船の平均年収は約831.7万円、日本郵船の平均年収は約958万円となっています。
商船三井の平均年収は約986.2万円ですので、海運企業の中でも非常に高い年収であることが分かります。
海上職の船舶員の手当が充実しており、等級によって30万円〜60万円ほど差はあるようですが、これも平均年収を押し上げる要因の一つと考えられます。
平均年収が高い理由には、 業績の見直しと改善が影響しています。
2015年〜2017年の純利益は損失が続いていましたが、2018年3月期には100億円を超える結果となりました。
減損処理の実行による減価償却費の負担減少、ドライバルク船チャーター料の改善、不採算の船舶の売却、コンテナ船運賃の上昇などが大きく影響していると考えられます。
また、従業員への賃金の差が少なく、若手にも他の企業より多く給与を支給しています。
賃金の差が少ないということは、どの年代も安定した給与が支給されているということなので、それが平均年収が高いという結果に繋がっていると考えられます。
商船三井は約840隻、輸送能力約6,200万トンと世界最大の総合海運企業です。
世界規模で不定期船、各種専用船、油送船、液化天然ガスを運ぶLNG船、自動車船などの海上貨物運送を行っています。
ドライバルク船サービスでは、鉄鉱石や石炭、穀物、セメントなどの輸送を行っており、世界中のあらゆるトレードに対応し、高品質なサービスを提供。
製品輸送サービスでは、自動車や建設機械、工業製品や一般消費財などの輸送を行っています。
邦船3社の事業を統合したことで、世界90カ国以上の広範囲なネットワークを構築し、多様化する輸送ニーズに対応。
東京・横浜・名古屋・大阪・神戸の5ヶ所、海外8ヶ所に自営のコンテナターミナルを設立し、荷役機器の電動化やハイブリッド化を進めることで、安全・安心・高品質なサービスを提供しています。
その他には、130年を超える海運業の経営ノウハウを活かして、客船事業やタグボート事業を展開しています。
客船事業では、ワンナイトクルーズから長期のクルーズまで、様々なプランを提供。
寄港地の特産品を取り入れた極上の料理を提供したり、優美な外観と豪華な内装で、お客様の旅がより極上なものになるよう旅を演出しています。
また、タグボート事業では、大型船舶がより安全に運行できるよう、入出港する船舶の接離岸、狭いエリアでの牽引や誘導、進路警戒、作業などのサポートを行っています。
商船三井の歴史についてご紹介します。
商船三井が中心核となるグループ企業のことです。
所属する企業には、旅行代理店のエムオーツーリスト、港湾運輸事業の大手である宇徳、海運会社のフェリーさんふらわあなどがあります。
商船三井では新卒採用、キャリア採用(中途採用)にて募集を行っています。
新卒採用では、陸上総合職にて船舶の運航管理・財務・法務を行う事務系、新造船・改造船の計画、設計図の査定、建造監督などを行う技術系、航海士・機関士となる海上社員を募集しています。
勤務地は東京の京浜地区ですが、将来的には海外現地法人での勤務の可能性もあります。
選考方法は、陸上総合職がエントリーシート提出→適性検査→面接(複数回)→内々定、海上社員はエントリーシート提出→一般教養試験→職業適性検査→クレペリンテスト→面接(複数回)→内々定となります。
中途採用では、陸上総合職にて船舶の運航管理・財務・法務を行う事務系、新造船・改造船の計画、設計図の査定、建造監督などを行う技術系、航海士・機関士となる海上社員を募集しています。
勤務地は東京の京浜地区ですが、将来的には海外現地法人での勤務の可能性もあります。
選考方法は、陸上総合職がエントリーシート提出→適性検査→面接(複数回)→内々定、海上社員はエントリーシート提出→一般教養試験→職業適性検査→クレペリンテスト→面接(複数回)→内々定となります。
「世界経済を支える」という使命感を共有できる仲間を求めています。
自律自責型の素養を持つ人材として、ファイティングスピリットの「挑戦心」「向上心」「責任感」、コミュニケーション力の「察知力」「異文化理解力」「オープンリマインド」、タフネスの「活動力」「粘り強さ」「安定感」、リーダーシップの「主体性」「実行力」「働きかけ力」を挙げています。
船舶によって原油や液化天然ガスなどのエネルギー資源、様々な製品の輸送を行っているため、常に危険と隣り合わせです。
そのため、難題に直面しても当事者意識を持ち、関係者と協調しつつ自ら進んで解決することができるかどうかが重要となります。
世界最高水準の安全とサービスを提供し続けるためにも、企業倫理と社会規範に則って行動できる人材を求めています。
商船三井では、面接までに試験が3つも用意されています。
中でも 「クレペリンテスト」というのは、能力、性格、職業適性を一度に測定できるテストのことで、取り入れている大手企業も複数存在するそうです。
一般的な営業やオフィスワークを行う企業とは異なりますので、入社するまでには長い道のりを覚悟しましょう。
面接では、志望動機について深く掘り下げた質問が行われ、「なぜ商船三井を選ぶのか」「商船三井で何がしたいのか」「このポジションでいいのか」など、様々な角度から切り込んできます。
志望動機については、どんなことを訊かれても答えられるよう、複数の回答を用意しておく必要があるでしょう。
従業員数推移(商船三井と上場企業平均)
商船三井 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 711人 | 1,035人 |
2018年 | 975人 | 1,071人 |
2017年 | 670人 | 1,042人 |
2016年 | 925人 | 1,055人 |
2015年 | 606人 | 1,055人 |
商船三井の従業員数は2019年で711人と、1年前と比べて264人の減少となりました。
全上場企業の平均従業員数が1,035人なので、それと比べて少ない水準となります。
次に商船三井と同じ海運業界内で従業員数を比較してみました。業界平均の従業員数が297人なので、それと比較しても多い規模の人数というのが分かります。
平均年齢推移(商船三井と上場企業平均)
商船三井 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 37.0歳 | 41歳 |
2018年 | 37.0歳 | 41歳 |
2017年 | 37.1歳 | 40歳 |
2016年 | 37.7歳 | 40歳 |
2015年 | 37.7歳 | 40歳 |
商船三井の平均年齢は2019年で37.0歳と、上場企業の平均と比べると若い水準となっています。
平均年齢を同じ海運業界内で比較してみました。業界平均が40歳のため、業界内で見ても若い水準となります。
平均勤続年数推移(商船三井と上場企業平均)
商船三井 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 14.0年 | 12年 |
2018年 | 14.2年 | 13年 |
2017年 | 14.2年 | 13年 |
2016年 | 14.4年 | 13年 |
2015年 | 14.4年 | 13年 |
商船三井の平均勤続年数は2019年で14.0年と、上場企業の平均と比べると長い水準となっています。
平均勤続年数も同じ海運業界内で比較してみます。業界の平均勤続年数が13.8年のため、業界内で見ても長い水準となります。
商船三井が、転職先・就職先として魅力的な会社かどうかを知るために、前期比の売上成長率や一人あたりの経常利益などを見ていきましょう。
※売上・従業員数は、各社の連結ではなく「単体」の数字を元に計算しています。
売上
売上成長率(前期比)
経常利益
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 7601.7億円 | 362.6億円 |
2018年3月期 | 1兆2225.7億円 | 177.4億円 |
2017年3月期 | 1兆522.0億円 | 131.2億円 |
2016年3月期 | 1兆2005.2億円 | 56.9億円 |
2015年3月期 | 1兆2759.7億円 | 239.3億円 |
まず、商船三井と上場企業平均の「売上」と「成長率」を見ていきます。
2019年3月期の売上は、商船三井が7601.7億円、上場企業平均が1120.3億円となっています。商船三井の売上は平均と比べて高い水準となっており、売上の前期比成長率を見ると、商船三井が37.8%の減少、上場企業平均が15.4%の増加となっているため、上場企業の中では成長率は平均以下な会社と言えます。
商船三井 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 10.7億円 | 1.1億 |
2018年3月期 | 12.5億円 | 9064万 |
2017年3月期 | 15.7億円 | 9022万 |
2016年3月期 | 13.0億円 | 9416万 |
2015年3月期 | 21.1億円 | 9870万 |
次に、商船三井と上場企業平均の「従業員一人あたり売上」を見ていきます。
2019年3月期で見ると、商船三井は10.7億円、上場企業平均が1.1億円となっています。 そのため商船三井は上場企業の中では従業員あたりの付加価値が高い優良な企業と言えます。
商船三井 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 5100万円 | 788万 |
2018年3月期 | 1820万円 | 731万 |
2017年3月期 | 1958万円 | 741万 |
2016年3月期 | 615万円 | 672万 |
2015年3月期 | 3949万円 | 689万 |
「従業員一人あたり経常利益」についても見てみましょう。2019年3月期では、商船三井は5100万円、上場企業平均が788万円となっています。 そのため商船三井は上場企業の中では効率的に運営できている会社と言えます。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2021年1月1日
合わせてチェックされてる年収ランキング
同じエリア(東京)の年収ランキング上位企業
同じ業界・業種(海運業)の年収ランキング上位企業
表示準備中