スパークプラグ世界トップシェア企業の年収やボーナス額!家賃補助もすごい?就活で知っておくべき「日特ウェイ」とは?
日本特殊陶業の平均年収は、2021年で前期に比べて上昇傾向の691.2万円となりました。ガラス・土石製品業界内では14位の平均年収です。日本特殊陶業はスパークプラグやセラミックス製品を製造するメーカーです。穏やかな社風を持つ企業。残業は月20時間程度ありますが、残業代はしっかりと出ます。有給は取りやすく、ライフワークバランスも整っています。給与は賞与の比率が大きいのが特徴です。平均勤続年数が17.2年と定着率が高くなっています。
目次
閉じる平均年収推移(日本特殊陶業と上場企業平均)
日本特殊陶業の平均年収推移は、上昇傾向です。前期比で見ると34.1万円増加しています。
上述のように、過去5年間の平均年収は666.0万円なので、上場企業と比べると高い水準になります。
日本特殊陶業の平均年収 | 年収 |
---|---|
2019年 | 691万円 |
2018年 | 657万円 |
2017年 | 677万円 |
2016年 | 661万円 |
2015年 | 644万円 |
日本特殊陶業の平均年収 | 上場企業の平均年収 | 全国の平均年収 |
---|---|---|
691.2万 | 612.5万 | 432.2万 |
日本特殊陶業の平均年収は、他の会社と比較すると高い傾向にあります。日本の上場企業の平均年収と比べると78.7万円高く、上場企業以外も含めた全国平均の年収と比較すると259.0万円高くなっています。(全国平均の年収は、国税庁が実施している『民間給与実態統計調査』の最新版の調査結果を参照しています。)
上場企業全体の年収ランキングで見ると、3737社中968位と高い順位となります。
日本特殊陶業の平均年収 | ガラス・土石製品業界の平均年収 |
---|---|
691.2万 | 606.9万 |
日本特殊陶業が属するガラス・土石製品業界の上場企業の平均年収は606.9万円です。 そのため、日本特殊陶業の年収は業界平均と比べて84.3万円高く、業界内順位を見ると58社中14位と高い順位となります。
日本特殊陶業の平均年収 | 愛知県の平均年収 |
---|---|
691.2万 | 580.6万 |
日本特殊陶業の所在地がある愛知県の上場企業の平均年収は580.6万円です。 そのため、日本特殊陶業の年収はエリア平均と比べて110.6万円高く、エリア内順位を見ると222社中38位と高い順位となります。
日本特殊陶業では6月と12月の年2回、ボーナスが支給されます。
ボーナスの平均支給額は約95万円〜222万円で、ピークは50代で迎えるようです。
口コミによるとボーナスは5ヶ月~6ヶ月分支給され、どの職種でも高い金額が見込めます。
基本給が少ないと感じる人も多いですが、ボーナスが高いため、概ね収入に満足している社員が多い印象です。
職種別の年収を比較すると、一般職の平均年収は約400万円〜685万円、技術職は約500万円〜670万円、総合職は約630万円〜960万円となっています。
上記年収に加え、転勤を伴う総合職の場合は家賃補助も支給されます。
家賃補助は独身で8万円~9万円程度、ファミリーで13万円~14万円程度支給されるそうです。
年収単体で見るとそこまで高くはないですが、家賃補助を考慮すると年間100万円以上のプラスだと言えるでしょう。
ちなみに学歴別の初任給は下記の通りです。
・総合職
大学院卒が233,800円、大学卒が212,500円、高専卒が185,700円。
・一般職
大学卒が185,700円、短大卒が175,300円。
上記金額には残業代が含まれていないため、実際には勤務実績に基づいて、もう少し高い金額が支給されます。
出世後の年収は、係長クラスが約665万円〜760万円、課長クラスが約870万円〜1020万円、部長クラスが約1000万円〜1270万円程度です。
年功序列が根付いている企業のため、出世にはある程度の勤続年数が必要です。
ただし近年では実力主義を取り入れつつあり、今後は若年層にも出世のチャンスが高まるでしょう。
有価証券報告書によると、代表取締役会長の尾堂 真一氏の年収は約1億3000万円。
その他役員の報酬額は、尾堂氏を除く取締役が約3755万円、監査役が約2500万円、社外役員が約1200万円でした。
尾堂会長の報酬額は高額ですが、その他役員は大手企業の中で平均程度です。
日本特殊陶業の競合他社には、プラグ業界でも活躍するデンソーや、同グループに所属する日本ガイシなどが挙げられます。
それぞれの平均年収はデンソーが約817万円、日本ガイシが約788万円です。
競合他社と日本特殊陶業の平均年収約691万円を比較すると、やや低いことが分かります。
ただし総合職の場合は多額の家賃補助が支給されるので、総合的に見ると、業界の中でも年収が高いと言えるでしょう。
日本特殊陶業の平均年収は、2015年から2019年までの間に47万円もアップしています。
2019年の平均年収約691万円は上場企業の平均612万円よりも高く、業界内順位も14位でした。
年収がここまで上がった背景には、売上の上昇が影響しています。
また勤続年数が年々アップしており、平均年齢が39.2歳まで上がっていることも、全体の年収を引き上げている理由の一つです。
日本特殊陶業は、世界トップシェアの製品を複数製造している総合セラミックメーカーです。
事業売上比率の約8割は、海外が占めています。
日本特殊陶業が手がける主な事業は、自動車関連製品の製造・販売です。
主力製品はスパークプラグで、世界のトップシェアを誇ります。
その他に手がている製品は、グロープラグ(世界トップシェア)、各種車載用センサなど。
近年では「水素漏れ検知センサ」といった次世代自動車向けの製品開発も行っています。
その他の事業では、半導体関連製品、テクニカルセラミックス関連製品を手がけています。
長年のセラミック技術を活かして、環境・エネルギー、医療などの分野にも進出。
全固体電池、風力発電用ベアリングボール、人工骨、超音波メス用振動子、医療用酸素濃縮装置などの開発に携わっています。
日本特殊陶業の歴史について、年表形式でご紹介します。
1936年:日本碍子(株)日本特殊陶業(株)を設立
1937年:NGKスパークプラグの製造を開始
1949年:NTKニューセラミックの製造を開始、東京・名古屋の証券取引所で株式上場
1958年:セラミックバイト・チップの製造を開始
1959年:ブラジル特殊陶業(株)(現:ブラジル特殊陶業有限会社)を設立、その後も各国へ進出
1962年:小牧工場の稼働を開始し、ニューセラミック部門を本社より移転する
1967年:セラミックICパッケージの製造を開始
1973年:自動車用温度センサの製造を開始
1990年:バイオセラミックスの製造を開始
1991年:スパークプラグの生産が累計50億個を達成
1997年:NGKイリジウムプラグを発売
2001年:医療用酸素濃縮装置の量産を開始
2004年:セラミックグロープラグの量産を開始
2005年:生体活性骨ペーストの販売を開始
2015年:バイデミックスの販売を開始(航空機部品向け工具)
2019年:森村グループ4社による合弁会社「森村SOFCテクノロジー(株)」を設立
森村グループは、世界最大のセラミック企業グループです。
所属企業には日本特殊陶業のほか、TOTOや日本ガイシ、ノリタケカンパニーリミテドなどがあります。
日本特殊陶業は森村グループの一員ですが、子会社55社、関連会社7社を含む独自のグループも形成しています。
従業員数は全体で15,994人、グループの売上高は約4250億円です。
所属する企業には米国ホールディングス、韓国NTKセラミック、上海特殊陶業などの海外企業が多く含まれています。
日本特殊陶業では、新卒採用、中途採用、障がい者採用を行っています。
新卒採用では、技術系C職(総合職)、事務系C職(総合職)、S職(一般職)にて募集を行っています。
技術系C職(総合職)の募集内容は、研究開発、商品設計、生産技術、品質管理。
事務系C職は海外営業、国内営業、総務・人事・経理・調達などのスタッフ。
S職(一般職)は輸出業務、海外法人応対業務、営業事務、総務・人事・経理・調達などの一般事務です。
勤務地は職種によって異なり、名古屋本社もしくは小牧のほか、技術系C職は伊勢、宮之城、海外事業所、事務系C職は国内全国の各事業所と海外事業所に配属されます。
選考方法は、会社説明会⇒ES提出&WEBテスト⇒面接の流れです。
中途採用では採用エージェント経由で募集を行っています。
募集内容は都度異なりますが、現在募集しているのは医療用インプラント(人工骨)の品質保証や、社内SEなどの技術職です。
勤務地は、名古屋本社や小牧への配属となることが多いですが、中にはその他の事業所で募集している場合もあるため、事前に募集要項をご確認ください。
中途採用の選考方法は公式で公表されていませんが、書類選考と数回の面接が行われるようです。
障がい者採用は中途採用同様に、採用エージェント経由での募集となります。
募集職種は輸出業務、海外法人応対業務、営業事務、一般事務などの事務系職種が中心。
勤務地は、基本的に名古屋本社です。
選考方法は中途採用同様で、書類選考と数回の面接で行われます。
日本特殊陶業で求められているのは「日特ウェイ」に共感し、実現できる人材です。
「日特ウェイ」とは、森村グループ創立時から大切にされてきた考えで、「四海兄弟」「素志貫徹」「至誠信実」「独立自営」の4つの項目から構成されています。
それぞれの項目から求める要素は、下記のような人です。
人それぞれの価値観を尊重し 、力を合わせてお互いの違いを活かし合える人。
目標を意識して、使命感を持って最後まで仕事をやり抜ける人。
誠意と正直さを持って、仕事でベストを尽くせる人。
安易に人に頼らず、自ら進んで仕事に取り組める人。
代々継がれてきたこの価値観に、共感できる人材であることが大切です。
日本特殊陶業の海外売上比率は83%を占め、社員の約20%も海外出向を経験しています。
総合職として採用された場合は、海外勤務の可能性も高いため、グローバル思考を持っていることが大切です。
入社時の英語力は必須ではありませんが、世界を視野に入れて仕事に取り組めることをアピールすると、評価も上がるでしょう。
面接では「なぜ日本特殊陶業が第一希望なのか」を訊かれます。
この質問の背景には、単純に他社との比較ではなく、同じ森村グループに日本ガイシ、TOTO、ノリタケカンパニーリミテドなどがある中で「なぜ日本特殊陶業なのか?」という意味が含まれています。
企業分析を行う際には、日本特殊陶業のみならず、森村グループに含まれる企業の分析もしっかりと行ってください。
その上で日本特殊陶業の違いを明確にし、そこに絡めて志望動機を語れるようにすると良いでしょう。
従業員数推移(日本特殊陶業と上場企業平均)
日本特殊陶業 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 5,863人 | 1,035人 |
2018年 | 5,851人 | 1,071人 |
2017年 | 5,719人 | 1,042人 |
2016年 | 5,829人 | 1,055人 |
2015年 | 5,823人 | 1,055人 |
日本特殊陶業の従業員数は2019年で5,863人と、1年前と比べて12人の増加となりました。
全上場企業の平均従業員数が1,035人なので、それと比べて多い水準となります。
次に日本特殊陶業と同じガラス・土石製品業界内で従業員数を比較してみました。業界平均の従業員数が917人なので、それと比較しても多い規模の人数というのが分かります。
平均年齢推移(日本特殊陶業と上場企業平均)
日本特殊陶業 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 39.2歳 | 41歳 |
2018年 | 38.7歳 | 41歳 |
2017年 | 38.2歳 | 40歳 |
2016年 | 37.9歳 | 40歳 |
2015年 | 37.8歳 | 40歳 |
日本特殊陶業の平均年齢は2019年で39.2歳と、上場企業の平均と比べると若い水準となっています。
平均年齢を同じガラス・土石製品業界内で比較してみました。業界平均が43歳のため、業界内で見ても若い水準となります。
平均勤続年数推移(日本特殊陶業と上場企業平均)
日本特殊陶業 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 17.2年 | 12年 |
2018年 | 16.4年 | 13年 |
2017年 | 16.2年 | 13年 |
2016年 | 16.1年 | 13年 |
2015年 | 16.1年 | 13年 |
日本特殊陶業の平均勤続年数は2019年で17.2年と、上場企業の平均と比べると長い水準となっています。
平均勤続年数も同じガラス・土石製品業界内で比較してみます。業界の平均勤続年数が15.6年のため、業界内で見ても長い水準となります。
日本特殊陶業が、転職先・就職先として魅力的な会社かどうかを知るために、前期比の売上成長率や一人あたりの経常利益などを見ていきましょう。
※売上・従業員数は、各社の連結ではなく「単体」の数字を元に計算しています。
売上
売上成長率(前期比)
経常利益
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 3134.1億円 | 470.8億円 |
2018年3月期 | 2975.1億円 | 565.6億円 |
2017年3月期 | 2692.4億円 | 273.2億円 |
2016年3月期 | 2791.6億円 | 483.8億円 |
2015年3月期 | 2781.7億円 | 583.1億円 |
まず、日本特殊陶業と上場企業平均の「売上」と「成長率」を見ていきます。
2019年3月期の売上は、日本特殊陶業が3134.1億円、上場企業平均が1120.3億円となっています。日本特殊陶業の売上は平均と比べて高い水準となっており、売上の前期比成長率を見ると、日本特殊陶業が5.3%の増加、上場企業平均が15.4%の増加となっているため、上場企業の中では成長率は平均以下な会社と言えます。
日本特殊陶業 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 5345万円 | 1.1億 |
2018年3月期 | 5085万円 | 9064万 |
2017年3月期 | 4708万円 | 9022万 |
2016年3月期 | 4789万円 | 9416万 |
2015年3月期 | 4777万円 | 9870万 |
次に、日本特殊陶業と上場企業平均の「従業員一人あたり売上」を見ていきます。
2019年3月期で見ると、日本特殊陶業は5345万円、上場企業平均が1.1億円となっています。
日本特殊陶業 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 803万円 | 788万 |
2018年3月期 | 967万円 | 731万 |
2017年3月期 | 478万円 | 741万 |
2016年3月期 | 830万円 | 672万 |
2015年3月期 | 1001万円 | 689万 |
「従業員一人あたり経常利益」についても見てみましょう。2019年3月期では、日本特殊陶業は803万円、上場企業平均が788万円となっています。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2021年1月1日
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