書類・面接の対策を公開!気になる役員の報酬・ボーナス事情は?三井化学の年収は低い?高い?
三井化学の平均年収は安定しており、2021年の有価証券報告書では850.1万円と報告されています。化学業界内では9位の平均年収です。三井化学は様々な事業を展開する総合科学メーカーで、売上高の45%が海外での売上となっている、グローバル企業です。コミュニケーションを大切にする企業で、上司と部下の関係も良好。フレックスタイム制を導入しており、ワークライフバランスも取りやすくなっています。平均勤続年数が18.2年と長めで、働きやすい環境が定着率を高くしていることが伺えます。
目次
閉じる平均年収推移(三井化学と上場企業平均)
三井化学の平均年収推移は、下降傾向です。前期比で見ると16.6万円減少しています。
上述のように、過去5年間の平均年収は842.8万円なので、上場企業と比べると高い水準になります。
三井化学の平均年収 | 年収 |
---|---|
2019年 | 850万円 |
2018年 | 867万円 |
2017年 | 847万円 |
2016年 | 830万円 |
2015年 | 820万円 |
三井化学の平均年収 | 上場企業の平均年収 | 全国の平均年収 |
---|---|---|
850.1万 | 612.5万 | 432.2万 |
三井化学の平均年収は、他の会社と比較すると高い傾向にあります。日本の上場企業の平均年収と比べると237.6万円高く、上場企業以外も含めた全国平均の年収と比較すると417.9万円高くなっています。(全国平均の年収は、国税庁が実施している『民間給与実態統計調査』の最新版の調査結果を参照しています。)
上場企業全体の年収ランキングで見ると、3737社中252位と高い順位となります。
三井化学の平均年収 | 化学業界の平均年収 |
---|---|
850.1万 | 655.5万 |
三井化学が属する化学業界の上場企業の平均年収は655.5万円です。 そのため、三井化学の年収は業界平均と比べて194.6万円高く、業界内順位を見ると213社中9位と高い順位となります。
三井化学の平均年収 | 東京都の平均年収 |
---|---|
850.1万 | 647.2万 |
三井化学の所在地がある東京都の上場企業の平均年収は647.2万円です。 そのため、三井化学の年収はエリア平均と比べて202.9万円高く、エリア内順位を見ると1979社中192位と高い順位となります。
三井化学では6月と12月の年2回、ボーナスが支給されています。
平均支給額は約110万円〜290万円、男女間の差は最大で約60万円、ピークは50歳代で迎えます。
ボーナスは業績と連動している上に、自身の評価によっても更にアップするため、支給額は非常に高くなっています。
職種別の年収を比較してみると、一般職の平均年収は約500万円〜875万円、技術職は約500万円〜860万円、総合職は約700万円〜1225万円となっています。
一般職と技術職は、やはり総合職ほどの高年収は得られないため、昇級試験などを積極的に受ける必要がありそうです。
ちなみに学歴別の初任給は、博士了291,500円、修士了248,500円、学士卒230,500円となっており、一般企業と比較しても初任給の相場は少し高めに設定されています。
出世後の年収を比較すると、主任の平均年収は約600万円〜855万円、係長は約800万円〜960万円、課長は約1000万円〜1270万円、部長は約1200万円〜1570万円となっています。
係長以上の役職で平均年収を上回り、更に役職に就くと成績や評価によって100万円単位で増えることもあるため、昇進による年収のアップはかなり期待できるようです。
代表取締役社長の淡輪 敏氏の年収は約1億1700万円、その他の取締役の平均年収は約6200万円、監査役は約2100万円となっています。
社長や役員等の年収は、三井化学のような大手企業では妥当の数字と言えます。
経常利益は上昇しているとは言え、売上高の下降が今後どのように影響してくるのか、動向が気になります。
三井化学の競合他社には、積水化学工業や住友化学が挙げられます。
最新の有価証券報告書によると、積水化学工業の平均年収は約911.7万円、住友化学の平均年収は約903.5万円となっています。
三井化学の平均年収は約850.1万円なので、積水化学工業や住友化学などよりも年収が低い結果に。
しかし、化学業界の中では決して低い年収ではありませんし、定年まで安定して務められる安心感もあるため、非常に人気のある企業です。
平均年収の高い理由の一つとしては、経常利益が5年連続して上昇していることが影響していると考えられます。
売上高に関しては2015年の1兆5500億円から3年連続で下降、2019年には1兆4829億円までに回復しました。
しかし、経常利益は2015年の44億円から右肩上がりを続け、2019年には2倍以上の102億円を推移しています。
売り上げが下がりつつも経常利益が上がっているのは、バランスのとれた事業運営が成されていると言えます。
これらのことから、従業員の平均年収を下げることなく、高い数字を維持し続けられるのです。
三井化学は三井グループに属する、化学業界の中でも大手企業です。
三井化学の主な事業には、モビリティ事業、へルスケア事業、フード&パッケージング事業などがあります。
モビリティ事業では、環境への負荷を低減させるため、樹脂製品での自動車の軽量化を実現。
ポリメタックによって、これまで不可能とされてきた金属と樹脂の強固な接着・接合を可能にし、ドアトリウムやガソリンタンク、バンパーに用いられています。
ヘルスケア事業では、メガネレンズ材料や紙おむつ用不織布、歯科材料、医薬品など、私たちが快適で安全に暮らせるために必要な材料を提供してくれています。
中でもメガネレンズ材料は世界トップシェアを誇り、紫外線を420nmまでカットすることに成功しています。
フード&パッケージング事業では、農作物の安定生産や、フードロス・廃棄の削減に貢献するため、水分散を可能にしたケミパールや環境負荷を低減させるスタビオ、フードロスを抑えるフィルムや環境負荷を低減した包装材料などを生み出しています。
その他には、まだ世界に存在しない新たな価値を生み出すため、太陽光・風力発電事業や太陽光発電診断事業、細菌迅速検査システムや節資源型作物栽培システムなど、様々な分野でも活躍。
世界中を対象に、産業や暮らしの中で重要な役割を果たす化学製品を生み出すため、日々研究や開発に取り組んでいます。
三井化学の歴史についてご紹介します。
三井グループとは、戦前の三井財閥の流れを汲む企業グループのことです。
所属企業の中には、TBSテレビやトヨタ自動車、富士フイルム、三越伊勢丹などの有名な大手が名を連ねています。
三井化学では新卒採用、キャリア採用(中途採用)にて募集を行っています。
新卒採用では、研究開発・プロセスエンジニア・設備エンジニアなどの技術職、営業企画、マーケティング、経理、人事などの事業・アドミ職にて募集を行っています。
勤務地は本社のある東京都汐留、および千葉・愛知・大阪・山口・福岡の各工場、名古屋・大阪・福岡の各支店、千葉の研究所、中国、アメリカ、ドイツ、シンガポールなどの海外のいずれかです。
選考方法は、事務職はエントリー→会社説明会→書類選考→面接(複数回)→内定、技術職はエントリー→会社説明会(希望者のみ)→書類選考(ES,履修履歴登録、研究概要、適性検査受験)→面接(複数回)→内定となります。
現在の中途採用では、営業、建築系の設備エンジニア、半導体や光学用接着フィルムの研究開発などの職種にて募集を行っています。
務地は本社のある東京都汐留、および千葉・愛知・大阪・山口・福岡の各工場のいずれかです。
選考方法はエントリー→書類選考→面接(2回)※カジュアル面談、TEL面談の可能性もあり→内々定となります。
募集職種や勤務地は時期によって更新されますので、希望職種があるかどうかこまめなチェックが必要です。
三井化学が求めている人材は「自ら考え、行動する人材」です。
三井化学では若い時から裁量と責任を持ち、課題を発掘・発見して解決に導くというスタイルが定着しています。
正しい解答がない中でも臆することなく積極的に自身の考えを提案し、周囲を巻き込み、共に解決に導くことができる人材こそ、活躍のできる企業であるとしています。
グローバルに広がる広大なフィールドを持つ三井化学だからこそ、国籍・性別・文系・理系といった枠にとらわれずに活躍できる方を求めています。
大手企業である三井化学の就職・転職は非常に難関です。
応募人数も多いため、書類選考の時点でも面接や次のステップに繋がるように意識しておかなければなりません。
まずエントリーシートの時点で大切にしておきたいポイントが、研究に対する知識と入社後はどんな経験を積んでいくと考えているのか、キャリアパスについての深掘りです。
研究については面接時にも「文系の方にも分かるように説明する」ことを求められる場合もあるようですので、しっかりとまとめておきましょう。
また、WEBテストには性格検査などもあるようで、様々な設問や質問が用意されていることが分かります。
まずは三井化学の雰囲気や社風を肌で感じておくためにも、インターンシップなどに積極的に参加しておきましょう。
従業員数推移(三井化学と上場企業平均)
三井化学 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 4,404人 | 1,035人 |
2018年 | 4,275人 | 1,071人 |
2017年 | 4,203人 | 1,042人 |
2016年 | 4,314人 | 1,055人 |
2015年 | 4,605人 | 1,055人 |
三井化学の従業員数は2019年で4,404人と、1年前と比べて129人の増加となりました。
全上場企業の平均従業員数が1,035人なので、それと比べて多い水準となります。
次に三井化学と同じ化学業界内で従業員数を比較してみました。業界平均の従業員数が913人なので、それと比較しても多い規模の人数というのが分かります。
平均年齢推移(三井化学と上場企業平均)
三井化学 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 41.2歳 | 41歳 |
2018年 | 41.5歳 | 41歳 |
2017年 | 41.9歳 | 40歳 |
2016年 | 42.7歳 | 40歳 |
2015年 | 44.3歳 | 40歳 |
三井化学の平均年齢は2019年で41.2歳と、上場企業の平均と比べると年齢が高い水準となっています。
平均年齢を同じ化学業界内で比較してみました。業界平均が41歳のため、業界内で見ても若い水準となります。
平均勤続年数推移(三井化学と上場企業平均)
三井化学 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 18.2年 | 12年 |
2018年 | 18.5年 | 13年 |
2017年 | 19.1年 | 13年 |
2016年 | 19.3年 | 13年 |
2015年 | 19.1年 | 13年 |
三井化学の平均勤続年数は2019年で18.2年と、上場企業の平均と比べると長い水準となっています。
平均勤続年数も同じ化学業界内で比較してみます。業界の平均勤続年数が15.3年のため、業界内で見ても長い水準となります。
三井化学が、転職先・就職先として魅力的な会社かどうかを知るために、前期比の売上成長率や一人あたりの経常利益などを見ていきましょう。
※売上・従業員数は、各社の連結ではなく「単体」の数字を元に計算しています。
売上
売上成長率(前期比)
経常利益
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 7547.3億円 | 449.9億円 |
2018年3月期 | 6760.4億円 | 622.8億円 |
2017年3月期 | 6247.7億円 | 559.1億円 |
2016年3月期 | 6824.3億円 | 220.5億円 |
2015年3月期 | 8624.2億円 | 61.3億円 |
まず、三井化学と上場企業平均の「売上」と「成長率」を見ていきます。
2019年3月期の売上は、三井化学が7547.3億円、上場企業平均が1120.3億円となっています。三井化学の売上は平均と比べて高い水準となっており、売上の前期比成長率を見ると、三井化学が11.6%の増加、上場企業平均が15.4%の増加となっているため、上場企業の中では成長率は平均以下な会社と言えます。
三井化学 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 1.7億円 | 1.1億 |
2018年3月期 | 1.6億円 | 9064万 |
2017年3月期 | 1.5億円 | 9022万 |
2016年3月期 | 1.6億円 | 9416万 |
2015年3月期 | 1.9億円 | 9870万 |
次に、三井化学と上場企業平均の「従業員一人あたり売上」を見ていきます。
2019年3月期で見ると、三井化学は1.7億円、上場企業平均が1.1億円となっています。 そのため三井化学は上場企業の中では従業員あたりの付加価値が高い優良な企業と言えます。
三井化学 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 1022万円 | 788万 |
2018年3月期 | 1457万円 | 731万 |
2017年3月期 | 1330万円 | 741万 |
2016年3月期 | 511万円 | 672万 |
2015年3月期 | 133万円 | 689万 |
「従業員一人あたり経常利益」についても見てみましょう。2019年3月期では、三井化学は1022万円、上場企業平均が788万円となっています。 そのため三井化学は上場企業の中では効率的に運営できている会社と言えます。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2021年1月1日
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