技術力が売りのグローバル企業!製品はカメラから補聴器まで!?競合他社とも徹底的に比較!
ニコンの平均年収は、2021年で前期に比べて上昇傾向の831.0万円となりました。精密機器業界内では4位の平均年収です。ニコンはカメラや双眼鏡などを作っている、光学機器メーカーです。堅実な社風を持ち、温和で技術力の高い社員が多い企業です。一般的に使われる製品を取り扱うので、自分が携わったものが評価されるシーンをその目で見る機会もあるでしょう。フレックス制で、休暇が取りやすいため、プライベートの調整がしやすいです。
目次
閉じる平均年収推移(ニコンと上場企業平均)
ニコンの平均年収推移は、上昇傾向です。前期比で見ると63.8万円増加しています。
上述のように、過去5年間の平均年収は784.6万円なので、上場企業と比べると高い水準になります。
ニコンの平均年収 | 年収 |
---|---|
2019年 | 831万円 |
2018年 | 767万円 |
2017年 | 779万円 |
2016年 | 778万円 |
2015年 | 768万円 |
ニコンの平均年収 | 上場企業の平均年収 | 全国の平均年収 |
---|---|---|
831.0万 | 612.5万 | 432.2万 |
ニコンの平均年収は、他の会社と比較すると高い傾向にあります。日本の上場企業の平均年収と比べると218.5万円高く、上場企業以外も含めた全国平均の年収と比較すると398.8万円高くなっています。(全国平均の年収は、国税庁が実施している『民間給与実態統計調査』の最新版の調査結果を参照しています。)
上場企業全体の年収ランキングで見ると、3737社中303位と高い順位となります。
ニコンの平均年収 | 精密機器業界の平均年収 |
---|---|
831.0万 | 655.2万 |
ニコンが属する精密機器業界の上場企業の平均年収は655.2万円です。 そのため、ニコンの年収は業界平均と比べて175.8万円高く、業界内順位を見ると51社中4位と高い順位となります。
ニコンの平均年収 | 東京都の平均年収 |
---|---|
831.0万 | 647.2万 |
ニコンの所在地がある東京都の上場企業の平均年収は647.2万円です。 そのため、ニコンの年収はエリア平均と比べて183.8万円高く、エリア内順位を見ると1979社中232位と高い順位となります。
ニコンでは、6月と12月の年2回、約2ヶ月~7ヶ月分の賞与が支給されます。
平均支給額は約110万円~260万円で、50歳代で最も支給額が高くなります。
賞与は業績連動となっており、業績を上げるほど賞与額も上がるため、社員のモチベーションにも繋がります。
職種別にニコンの平均年収を見てみましょう。
一般職では約450万円~830万円、技術職では約500万円~781.1万円、総合職では約680万円~1115万円でした。
総合職では年収1000万円以上を得ることも可能となります。
また、学歴別の給与は2019年度実績で以下の通りです。
高専本科卒:212,000円
高専専攻科、学士卒:239,000円
修士修了:261,000円
博士修了:309,000円
いずれも、確定拠出年金前払給を含み算出された額となります。
博士修了では31万円ちかくとなっており、非常に高水準であることが分かります。
ニコンで出世した場合の年収を見ていきます。
係長クラスでは約765万円~920万円、課長クラスでは約1010万円~1230万円、部長クラスでは約1200万円~1540万円でした。
課長クラスから年収1000万円を超え、部長クラスになると1500万円前後もの年収を得ることが可能です。
2019年度の有価証券報告書によると、取締役会長の牛田一雄氏の報酬は1億4600万円、社外取締役の岡昌志氏の報酬は1億3000万円でした。
また、社内取締役5名に対しては総額4億5800万円で1人あたり約9160万円、社内監査役3名に対して総額5300万円で1人あたり約1766万円支給されています。
2018年度と比較すると、牛田一雄氏と岡昌志氏はそれぞれ約900万円上昇しており、業績がいかに好調であるかが窺えます。
ニコンの競合他社としては、キヤノンやオリンパスが挙げられるでしょう。
それぞれの年収を見てみると、キヤノンは761万円、オリンパスは867万円でした。
ニコンの平均年収は831万円なので、オリンパスには若干及ばなかったものの、キヤノンと比較すると約70万円程高いことが分かりました。
現在開発中の製品が売り出され、新規事業の開拓も進めることで、競合他社に差をつけることも可能となるでしょう。
ニコンの売り上げを見ると、2017年では5410.6億円、2018年では4821.4億円、2019年では5095.3億円でした。
また経常利益は、2017年では400.8億円、2018年では445.7億円、2019年では463.4億円です。
2018年に売り上げがやや減少しましたが、経常利益は年々上昇しており、業績は順調。
利益が出ている分しっかり社員に還元されており、平均年収が高くなっていると推察できます。
ニコンでは主に、映像事業、精機事業、ヘルスケア事業等を手掛けています。
映像事業では、デジタル一眼レフカメラや双眼鏡、ゴルフ用レーザー距離計等の製造販売を行います。
近年では消費者のニーズに合わせて映像がシェアできるアプリケーション「SnapBridge」やオンラインサービス「NIKON IMAGE SPACE」を開発。
写真教室やフォトコンテストを開く等、多角的にサービスを提供しています。
精機事業では、AIやIOTに使用されるFPD露光装置、半導体露光装置の製造販売をします。
FPD露光装置は世界でもトップクラスのシェアを誇り、半導体露光装置も全世界に8000台以上出荷してきた実績を持ちます。
製品は液晶ディスプレイやデジタルカメラ、家電、スマートフォン等に使用され、我々の暮らしを支えています。
ヘルスケア事業の代表的な製品として、超解像顕微鏡や細胞培養観察装置、超広角走査型レーザー検眼鏡等があります。
それらをもってして再生医療・新薬開発のサポート、網膜画像診断領域における検査や診断のサポートを行います。
現在では、眼底検査による患者の負担をより軽減するため眼底カメラの開発に注力しています。
その他に、ニコンはメガネレンズ事業にも携わります。
メガネレンズ事業については、ニコンとフランスのエシロール・インターナショナルとで設立したニコン・工シロールが担当。
これまでに培った技術を使いシーマックスシリーズ、ニコンレンズウェア等を展開し、補聴器等も手掛けています。
ニコンは、100年以上の歴史がある企業です。
ここで、ニコンの歴史を見てみましょう。
1917 日本光學工業を設立
1918 光学ガラスの製造研究開始
1945 民生用光学機器の生産に転換
1959 ニコン初の一眼レフカメラ「ニコンF」発売
1980 半導体露光装置を発売
1986 液晶露光装置を発売
1988 ニコンに社名変更
1999 ニコンデジタル一眼レフカメラ「D1」を発売
2003 ニコングループのブランドシンボルを制定
2014 メディカル事業推進本部を新設。健康・医療分野への参入を開始
2017 創業100周年を迎える
2018 フルサイズミラーレスカメラ「ニコンZ7」、「ニコンZ6」を発売
ニコングループは、ニコンをはじめとする98社のグループ会社から構成されています。
ニコンイメージングジャパンやニコンビジョン等が属しており、アメリカやアジア、ヨーロッパにもグループ会社を持ちます。
グループ会社ではカメラ関連機器や望遠鏡等の製造販売、修理等を中心に事業を行っています。
ニコンでは現在新卒採用及びキャリア採用を行っています。
新卒採用では、現在事務系、技術系でそれぞれ以下の職種の募集を行っています。
事務系では現在、営業、企画、経理、人事、総務、法務等の職種にて募集が行われています。
選考方法は、エントリーシートの提出、Web適性検査→グループディスカッション→一次面接→二次面接→最終面接となります。
一次面接は集団面接で、過去に「自身にキャッチコピーをつけるなら何とつけるか」「会社という組織に入るとはどういうことか」等が問われました。
ニコンや自身についてはもちろん、働くということについても自身の意見をしっかり固めておくとベターでしょう。
技術系職種での募集職種は以下の通りとなっています。
①研究開発(光学技術開発、数理解析、材料・要素技術開発)
②製品開発・設計(光学設計、システム・構想設計、機械・機構設計、電気・電子回路設計、ファームウェア・ソフトウェア開発、バイオ技術開発)
③生産管理・品質管理、生産技術
④加工・製造技術開発、品質保証
⑤カスタマーサービス
⑥ITシステム
⑦知的財産・特許
⑧デザイン
選考方法は、エントリーシートの提出、Web適性検査→筆記試験→一次面接(技術面接、人事面接)→二次面接→最終面接です。
一次面接では、30分~40分間の技術面接も並行して実施され、自身の研究内容についてホワイトボードを使用し説明を行います。
分かりやすく面白さを伝えられるよう、周囲の人に実際に練習を見てもらう等すると良いでしょう。
キャリア採用では、以下の職種にてそれぞれ募集が行われています。
開発エンジニアでは、以下の職種で募集がされています。
給与は学士卒では240,400円~、修士修了では262,400円~となっており、勤務地は熊谷製作所です。
調達では、以下の職種が募集がされています。
給与はこちらも学士卒では240,400円~、修士修了では262,400円~で、勤務地は本社または熊谷製作所となります。
それぞれの職種で求められるスキルや経験も異なるため、希望する職種がある方は公式ホームページキャリア採用欄で確認するようにしましょう。
ニコンの公式ホームページには、採用にあたって求める能力について四つ挙げています。
また、「次世代を切り開く人材を必要としている」とも言及されています。
これらのことから、何事にも興味関心、意欲を持ち積極的に取り組める人材を求めていることが分かります。
先に挙げた四つの能力のうち一つでもアピールすることが大切です。
キャリア採用では上記に加え、募集職種に対しての即戦力及び実績や専門性等が求められます。
ニコンへの転職を視野に入れている場合は、現職で出来得る限りスキルを高め、知識を深めておくと良いでしょう。
ニコンの面接は、一人一人比較的長い時間を与えてもらえるので、自身についてアピールがしやすいことが特徴です。
実際の面接で訊かれた内容について、口コミを基に見てみましょう。
グローバル企業であることもあり、語学力は非常に重視されます。
そのため面接でも、質問内容に対して英語で答えなければならない場面もあります。
一般的に質問されるような内容に加え、質問されるであろうと想定できる内容についても英語で説明できるよう、練習を重ねておきましょう。
従業員数推移(ニコンと上場企業平均)
ニコン | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 4,398人 | 1,035人 |
2018年 | 4,444人 | 1,071人 |
2017年 | 5,090人 | 1,042人 |
2016年 | 5,564人 | 1,055人 |
2015年 | 5,672人 | 1,055人 |
ニコンの従業員数は2019年で4,398人と、1年前と比べて46人の減少となりました。
全上場企業の平均従業員数が1,035人なので、それと比べて多い水準となります。
次にニコンと同じ精密機器業界内で従業員数を比較してみました。業界平均の従業員数が943人なので、それと比較しても多い規模の人数というのが分かります。
平均年齢推移(ニコンと上場企業平均)
ニコン | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 44.2歳 | 41歳 |
2018年 | 43.6歳 | 41歳 |
2017年 | 44.5歳 | 40歳 |
2016年 | 44.2歳 | 40歳 |
2015年 | 43.7歳 | 40歳 |
ニコンの平均年齢は2019年で44.2歳と、上場企業の平均と比べると年齢が高い水準となっています。
平均年齢を同じ精密機器業界内で比較してみました。業界平均が42歳のため、業界内で見ても年齢が高い水準となります。
平均勤続年数推移(ニコンと上場企業平均)
ニコン | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 17.9年 | 12年 |
2018年 | 17.8年 | 13年 |
2017年 | 19.9年 | 13年 |
2016年 | 19.0年 | 13年 |
2015年 | 18.6年 | 13年 |
ニコンの平均勤続年数は2019年で17.9年と、上場企業の平均と比べると長い水準となっています。
平均勤続年数も同じ精密機器業界内で比較してみます。業界の平均勤続年数が13.2年のため、業界内で見ても長い水準となります。
ニコンが、転職先・就職先として魅力的な会社かどうかを知るために、前期比の売上成長率や一人あたりの経常利益などを見ていきましょう。
※売上・従業員数は、各社の連結ではなく「単体」の数字を元に計算しています。
売上
売上成長率(前期比)
経常利益
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 5095.3億円 | 463.4億円 |
2018年3月期 | 4821.4億円 | 445.7億円 |
2017年3月期 | 5410.6億円 | 400.8億円 |
2016年3月期 | 5618.3億円 | -1.6億円 |
2015年3月期 | 6075.6億円 | 282.2億円 |
まず、ニコンと上場企業平均の「売上」と「成長率」を見ていきます。
2019年3月期の売上は、ニコンが5095.3億円、上場企業平均が1120.3億円となっています。ニコンの売上は平均と比べて高い水準となっており、売上の前期比成長率を見ると、ニコンが5.7%の増加、上場企業平均が15.4%の増加となっているため、上場企業の中では成長率は平均以下な会社と言えます。
ニコン | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 1.2億円 | 1.1億 |
2018年3月期 | 1.1億円 | 9064万 |
2017年3月期 | 1.1億円 | 9022万 |
2016年3月期 | 1.0億円 | 9416万 |
2015年3月期 | 1.1億円 | 9870万 |
次に、ニコンと上場企業平均の「従業員一人あたり売上」を見ていきます。
2019年3月期で見ると、ニコンは1.2億円、上場企業平均が1.1億円となっています。
ニコン | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 1054万円 | 788万 |
2018年3月期 | 1003万円 | 731万 |
2017年3月期 | 788万円 | 741万 |
2016年3月期 | -3万円 | 672万 |
2015年3月期 | 498万円 | 689万 |
「従業員一人あたり経常利益」についても見てみましょう。2019年3月期では、ニコンは1054万円、上場企業平均が788万円となっています。 そのためニコンは上場企業の中では効率的に運営できている会社と言えます。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2021年1月1日
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