オリンパスの他とは違う給与体制とは?実際の面接では何を訊かれる?気になる役員報酬も大公開!
オリンパスの平均年収は、2021年は前年度よりも少々落ち込み866.9万円となりましたが、ここ5年ほど大きな変化はなく、安定していると言えます。オリンパスは光学機器メーカーで、内視鏡やデジタルカメラ、顕微鏡などの製品を作っています。従業員数は7,024人、平均年齢は41.9歳。医療事業を取り扱っているためか、堅実で繊細な社風です。事業の社会貢献度が高く、顧客との接点も多いため、働きがいを実感しやすいでしょう。ワークライフバランスを重視した企業で、柔軟に休暇を取ることも可能。連休取得制度もあるので、旅行などの計画も立てやすいです。
目次
閉じる平均年収推移(オリンパスと上場企業平均)
オリンパスの平均年収推移は、上昇傾向です。前期比で見ると19.8万円増加しています。
上述のように、過去5年間の平均年収は866.9万円なので、上場企業と比べると高い水準になります。
オリンパスの平均年収 | 年収 |
---|---|
2019年 | 867万円 |
2018年 | 847万円 |
2017年 | 884万円 |
2016年 | 871万円 |
2015年 | 865万円 |
オリンパスの平均年収 | 上場企業の平均年収 | 全国の平均年収 |
---|---|---|
866.9万 | 612.5万 | 432.2万 |
オリンパスの平均年収は、他の会社と比較すると高い傾向にあります。日本の上場企業の平均年収と比べると254.4万円高く、上場企業以外も含めた全国平均の年収と比較すると434.7万円高くなっています。(全国平均の年収は、国税庁が実施している『民間給与実態統計調査』の最新版の調査結果を参照しています。)
上場企業全体の年収ランキングで見ると、3737社中219位と高い順位となります。
オリンパスの平均年収 | 精密機器業界の平均年収 |
---|---|
866.9万 | 655.2万 |
オリンパスが属する精密機器業界の上場企業の平均年収は655.2万円です。 そのため、オリンパスの年収は業界平均と比べて211.7万円高く、業界内順位を見ると51社中2位と高い順位となります。
オリンパスの平均年収 | 東京都の平均年収 |
---|---|
866.9万 | 647.2万 |
オリンパスの所在地がある東京都の上場企業の平均年収は647.2万円です。 そのため、オリンパスの年収はエリア平均と比べて219.7万円高く、エリア内順位を見ると1979社中171位と高い順位となります。
オリンパスでは、7月及び12月の年2回、2.5ヶ月~4ヶ月分のボーナスが支給されます。
平均年収及び国税庁の年齢別階層年収から算出すると、その支給額は2回分を合計して平均約86.8万円~331万円程支給されると推定できます。
口コミによると、ボーナス額は目標を設定し、その達成度や評価、社内全体の業績によって変動するようです。
オリンパスでのそれぞれの平均年収を口コミを基に見ていきます。
総合職では600万円~1250.2万円、技術職では約500万円~875.1万円、一般職では約600万円~893万円となっています。
技術開発職になると裁量労働制となるため残業代はつきませんが、その分ボーナスが加算されるため給与水準が上がるという声もありました。
厚生労働省の賃金統計基本調査の比率から算出すると、オリンパスでは役職に就いた場合、平均年収は主任クラスでは約600万円~870万円、係長クラスでは約873万円~982万円、課長クラスでは約1100万円~1298万円、部長クラスでは約1100万円~1602万円であることが予想することができます。
また、オリンパスでは少し特殊な給与体制を採用しており、役職とは別に階級ごとの給与ステージが設定されています。
この給与テーブルはスタッフ、プロフェッショナル、エグゼクティブ(マネージャー)の3つから成り立っており、一定の入社年数が経った社員が昇格試験を受験し、それに合格することができればワンステップ上のゾーンに昇格できるというシステムです。
昇格試験は入社3年経過及び30代以降の社員に実施され、試験内容は口コミによると面接、プレゼンテーション、質疑応答となっています。
ちなみに、スタッフからプロフェッショナルへ移行できた場合、その年収は約600万円を超えるとの情報もあるため、一気に年収アップを狙えるチャンスです。
残念ながら取締役・代表執行役社長兼CEOの竹内康雄氏の年収は明らかではありませんでしたが、2018年3月時点で取締役の笹宏行氏は1億3563万円でした。
その他監査役3名に対する報酬総額は5640万円となっており、1人あたり1880万円でした。
社外役員9名に対する報酬総額は1億956万円で、1人あたり1217万円となっており、現時点では取締役の笹宏行氏の年収に対してその他役員の年収は格段に高いという印象を受けません。
業績が右肩上がりであるため、社員やその他役員にも今後更に還元されていくことが期待されます。
オリンパスの競合他社と言えば、富士フイルムホールディングス、ニコンの2社が挙げられます。
精密機器業界内の平均年収が644.7万円であるのに対し、オリンパスの平均年収は847万円、富士フイルムホールディングスは971万円、ニコンは767万円でした。
富士フイルムホールディングスと比較すると124万円程及びませんが、精密機器業界内では非常に高年収であることが分かります。
オリンパスの売り上げを見ていきましょう。
オリンパスでは、2017年では7406億円、2018年では7865億円、そして2019年では7939億円と、年々その売り上げを伸ばしています。
直近3年間での伸び率は107.2%と非常に好調であり、また、その売り上げの約80%を医療事業分野が支えています。
事業、売り上げ共に安定しているため、それに伴い平均年収も高くなっていると考えられます。
オリンパスの事業は、主に内視鏡事業、治療機器事業、科学事業、映像事業の4つから成り立っています。
内視鏡事業では、消化器内視鏡ビデオスコープシステムや4K、3D内視鏡システムの製造販売を行っており、リペアセンターの設置もしています。
治療機器事業では、高周波ナイフや採石バスケット等の内視鏡用処置具や泌尿器科・婦人科用のレゼクトスコープ、エネルギーデバイス等の製造販売を行っており、運営している「おなかの健康ドットコム」という健康応援ポータルサイトも運営しているので、ぜひチェックしてみましょう。
科学事業では、産業分野やライフサイエンス分野における顧客に提供する製品の製造販売を行っており、工業用顕微鏡・内視鏡や、X線分析装置等は点検や検査の分野で主に活用されます。
ライフサイエンス分野に関しては、システム生物顕微鏡や倒立型リサーチ顕微鏡等を製造しています。
そして映像事業では、デジタルカメラやICレコーダー、双眼鏡等、普段私たちが生活する中で一番馴染み深いオリンパスの商品を取り扱っており、高いレンズ加工技術により、高画質を実現することができます。
オリンパスのグループ会社では、医療用内視鏡・工業用顕微鏡の製造販売などの他にも、ショールームやギャラリーでの展示会や、オリンパスミュージアムにて製品の展示体験会を実施しており、オリンパスをより身近に感じられるサービスを提供しています。
また、物流事業や清掃業務等の受託、オリンパスグループ内の障がい者雇用促進等幅広く手掛けています。
オリンパスは、これまでに様々な機器を開発し、我々の暮らしを豊かにしてきました。
その歴史をご紹介します。
1919年 10月12日に山下長氏が高千穂製作所を創業する
1920年 体温計及び顕微鏡「旭号」を発売する
1921年 商標をOlympusとする
1942年 社名を高千穂光学工業へ変更する
1949年 社名をオリンパス光学工業へ変更する
1968年 工業用内視鏡分野に進出する
1975年 医療用硬性内視鏡分野に進出する
2003年 オリンパス株式会社へ社名を変更する
2004年 映像事業と医療事業を分社し、それぞれオリンパスイメージング株式会社、オリンパスメディカルシステムズ株式会社とする
2005年 カプセル内視鏡を欧州で発売
2007年 カプセル内視鏡を米国にて発売
2008年 カプセル内視鏡を日本にて発売
2019年 100周年を迎える
オリンパスグループは、オリンパスを親会社として国内・海外共に数社の子会社で構成されています。
産業機器関連事業・医療機器関連事業・映像関連事業を中心に展開しており、「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」という経営理念を基に社会貢献を目指しています。
オリンパスでは、現在新卒採用、 障がい者採用を行っており、同時にリエントリー制度(配偶者の転勤や介護、育児等やむを得ない理由で退職した方が退職5年以内ならば応募可能)を導入しています。
こちらでは新卒採用及び中途採用についてご紹介します。
現在、オリンパスホームページの採用情報より事務職、技術職ともに応募が可能となっており、2019年の採用実績は事務系44名、技術系183名でした(高卒採用は含まれていません)。
事務系職種としては国内営業、海外営業、貿易・物流、広報・宣伝、経理・財務、人事・総務の6種に分かれています。
事務職については、経済学科、商学科、法学科、社会学化、外国語学科等文系学科の方のみ募集となっており、応募自由となっています。
技術系職種に関しては、カスタマーサービス、サービス技術開発、生産技術開発、製品開発、ソフトウェアエンジニア、基盤技術開発、品質保証、知的財産、システムエンジニア、購買・調達、デザインの11種に分かれています。
ホームページ上では、自身の専攻とどの職種がベストマッチングか詳細に記載された表も掲載されているので、照らし合わせてみると良いかもしれません。
また、技術職については、機械学科、電気学科、情報学科、物理学科、経営工学科、数学科、包装設計科、化学科、生物学科、獣医科等の方を募集しており、学校推薦及び自由応募となっています。
2020年2月27日改定された最新の基本給情報によると、博士了であると290,000円、修士了であると251,000円、大卒または高専専攻科卒であると224,000円、高専本科卒であると190,000円となりそこに住宅手当や通勤手当(全額支給)等諸手当がつくため、入社当初よりなかなか高水準の年収が望めます。
選考方法は、エントリー→適性検査・書類選考→一次面接→最終面接となっています。
オリンパスでは中途採用の募集をほとんど行っていないため、転職は非常に難しいと言えます。
稀に募集をした際には非常に多くの方が応募されるため、必然的に倍率も非常に高くなります。
また、即戦力となる人物を求める傾向にあるため、自身のスキルを常に磨きつづけ、経験を積んでおくことが必要です。
オリンパスへの転職を望む方はこまめに公式ホームページを確認するようにしましょう。
オリンパスでは、「学ぶことや新しい経験に対してオープンであり、挑戦する人」「自ら考え主体的に動き最後までやり抜く人」「どのような環境においても、周囲を巻き込むリーダーシップで組織を動かす人」を求めていると公開されています。
オリンパスの存在意義を「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」とし、その実現のために「誠実、共感、長期的視点、俊敏、結束」を大切にしているとその経営理念にもあるように、主体的に仕事に取組み、他の社員も引っ張っていけるような人物を求めていると考えられます。
オリンパスでは、1日~2週間のインターンシップ制度も用意されています。
インターンシップの内容は技術系では製造技術や研究、事務系では医療現場でのソリューション営業についてグループワークとなっており、オリンパスの事業について理解を深めるためのとても良い機会となりますので、積極的に参加すると良いでしょう。
また面接では、製薬業界と医療機器業界の基本的な知識やその違いについての質問や、ホームページに掲載されている機器についての話も出てきたという口コミもあるため、業界研究をすること、ホームページやパンフレット、本等にしっかり目を通しておくことが大切です。
最終面接では、技術系社員の方に研究内容をプレゼンテーションする場面もあるため、事前にA4用紙2~3枚程の研究概要の作成が必要となります。
自身の研究について予め内容を整理し、ポイントを押さえるようにしましょう。
従業員数推移(オリンパスと上場企業平均)
オリンパス | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 7,024人 | 1,035人 |
2018年 | 6,926人 | 1,071人 |
2017年 | 6,283人 | 1,042人 |
2016年 | 6,492人 | 1,055人 |
2015年 | 2,790人 | 1,055人 |
オリンパスの従業員数は2019年で7,024人と、1年前と比べて98人の増加となりました。
全上場企業の平均従業員数が1,035人なので、それと比べて多い水準となります。
次にオリンパスと同じ精密機器業界内で従業員数を比較してみました。業界平均の従業員数が943人なので、それと比較しても多い規模の人数というのが分かります。
平均年齢推移(オリンパスと上場企業平均)
オリンパス | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 41.9歳 | 41歳 |
2018年 | 41.8歳 | 41歳 |
2017年 | 41.6歳 | 40歳 |
2016年 | 42.1歳 | 40歳 |
2015年 | 43.5歳 | 40歳 |
オリンパスの平均年齢は2019年で41.9歳と、上場企業の平均と比べると年齢が高い水準となっています。
平均年齢を同じ精密機器業界内で比較してみました。業界平均が42歳のため、業界内で見ても若い水準となります。
平均勤続年数推移(オリンパスと上場企業平均)
オリンパス | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 14.1年 | 12年 |
2018年 | 14.1年 | 13年 |
2017年 | 15.7年 | 13年 |
2016年 | 13.4年 | 13年 |
2015年 | 16.3年 | 13年 |
オリンパスの平均勤続年数は2019年で14.1年と、上場企業の平均と比べると長い水準となっています。
平均勤続年数も同じ精密機器業界内で比較してみます。業界の平均勤続年数が13.2年のため、業界内で見ても長い水準となります。
オリンパスが、転職先・就職先として魅力的な会社かどうかを知るために、前期比の売上成長率や一人あたりの経常利益などを見ていきましょう。
※売上・従業員数は、各社の連結ではなく「単体」の数字を元に計算しています。
売上
売上成長率(前期比)
経常利益
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 3768.1億円 | 439.8億円 |
2018年3月期 | 3775.4億円 | 140.9億円 |
2017年3月期 | 3671.1億円 | 785.4億円 |
2016年3月期 | 4077.8億円 | 663.9億円 |
2015年3月期 | 885.3億円 | 395.3億円 |
まず、オリンパスと上場企業平均の「売上」と「成長率」を見ていきます。
2019年3月期の売上は、オリンパスが3768.1億円、上場企業平均が1120.3億円となっています。オリンパスの売上は平均と比べて高い水準となっており、売上の前期比成長率を見ると、オリンパスが0.2%の減少、上場企業平均が15.4%の増加となっているため、上場企業の中では成長率は平均以下な会社と言えます。
オリンパス | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 5365万円 | 1.1億 |
2018年3月期 | 5451万円 | 9064万 |
2017年3月期 | 5843万円 | 9022万 |
2016年3月期 | 6281万円 | 9416万 |
2015年3月期 | 3173万円 | 9870万 |
次に、オリンパスと上場企業平均の「従業員一人あたり売上」を見ていきます。
2019年3月期で見ると、オリンパスは5365万円、上場企業平均が1.1億円となっています。
オリンパス | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 626万円 | 788万 |
2018年3月期 | 203万円 | 731万 |
2017年3月期 | 1250万円 | 741万 |
2016年3月期 | 1023万円 | 672万 |
2015年3月期 | 1417万円 | 689万 |
「従業員一人あたり経常利益」についても見てみましょう。2019年3月期では、オリンパスは626万円、上場企業平均が788万円となっています。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2021年1月1日
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