繊維業界を代表する東レの年収とは?業績が安定している理由とは?気になる東レの魅力を徹底検証!
東レの平均年収は、2021年で719.5万円です。平均年収は年々上昇傾向にあり、2019年も前年比+13万円と好調の数字となりました。企業内順位は762位、業界内順位は3位となっています。東レは三井グループの企業で、合成繊維や合成樹脂などを取り扱う、従業員数7,585人の大手化学企業です。安全を最優先に掲げた事業を行っており、人を大切にする企業です。風通しも悪くなく、働きやすい環境となっています。連休を取りやすいのでプライベートを充実させることができます。平均年齢は38.1歳、平均勤続年数は15.0年です。
目次
閉じる平均年収推移(東レと上場企業平均)
東レの平均年収推移は、上昇傾向です。前期比で見ると13.4万円増加しています。
上述のように、過去5年間の平均年収は693.3万円なので、上場企業と比べると高い水準になります。
東レの平均年収 | 年収 |
---|---|
2019年 | 720万円 |
2018年 | 706万円 |
2017年 | 698万円 |
2016年 | 681万円 |
2015年 | 662万円 |
東レの平均年収 | 上場企業の平均年収 | 全国の平均年収 |
---|---|---|
719.5万 | 612.5万 | 432.2万 |
東レの平均年収は、他の会社と比較すると高い傾向にあります。日本の上場企業の平均年収と比べると107.0万円高く、上場企業以外も含めた全国平均の年収と比較すると287.3万円高くなっています。(全国平均の年収は、国税庁が実施している『民間給与実態統計調査』の最新版の調査結果を参照しています。)
上場企業全体の年収ランキングで見ると、3737社中762位と高い順位となります。
東レの平均年収 | 繊維製品業界の平均年収 |
---|---|
719.5万 | 550.4万 |
東レが属する繊維製品業界の上場企業の平均年収は550.4万円です。 そのため、東レの年収は業界平均と比べて169.1万円高く、業界内順位を見ると55社中3位と高い順位となります。
東レの平均年収 | 東京都の平均年収 |
---|---|
719.5万 | 647.2万 |
東レの所在地がある東京都の上場企業の平均年収は647.2万円です。 そのため、東レの年収はエリア平均と比べて72.3万円高く、エリア内順位を見ると1979社中517位と高い順位となります。
東レでは6月と12月の年2回、ボーナスが支給されます。
ボーナスの平均支給額は約80万円〜270万円となっており、50歳代でピークを迎えます。
男女差は最大で50万円ほどありますが、女性従業員でもピークとなる50歳代では200万円ほどのボーナスが期待できます。
職種別の年収を比較してみると、一般職の平均年収は約500万円〜780万円、技術職は約500万円〜800万円、総合職は約500万円〜1000万円となっています。
一般職と技術職では大差ないものの、総合職ともなると1000万円台の収入も夢ではありません。
ちなみに学歴別の初任給を比較してみると、学部卒で月給221,600円、修士了で月給249,130円、博士了で月給283,900円となっています。
勤務年数や業績によってボーナスのアップを考えると、高額な年収も実現できる可能性もあると言えるでしょう。
次に、出世によってどれくらい年収に差が生まれるのかを比較してみましょう。
主任の平均年収は約500万円〜700万円、係長は約650万円〜800万円、課長は約900万円〜1200万円、部長は約1100万円〜1300万円となっています。
課長以上に出世することで年収は1000万円を超えるため、出世や仕事に対する熱意とモチベーションの維持に繋がることでしょう。
また、課長以上は裁量労働制なので、残業代を含めずに年収1000万円以上稼ぐことが可能です。
東レの代表取締役社長である日覺 昭廣氏の年収は1億5300万円、その他の取締役の平均年収は約4600万円、監査役は約3950万円となっています。
やはり社長の年収は1億を超えていましたが、その他の取締役と監査役では年収に大差がないことが分かります。
年収を比較してみると、最新の有価証券報告書には旭化成の平均年収は約787.1万円、帝人は約767.8万円となっています。
東レの平均年収は719万円なので、他社と比べると少し劣ります。
しかし、メインの繊維事業が売上の4割を占めているため、他社よりも安定した収入の維持が期待できます。
年収が高い理由の一つとしては、メインである繊維事業での売上高や営業利益が全体の4割を占めていることにあります。
他の繊維製品業界では繊維事業以外での売り上げが9割を占めているため不安定になりがちですが、東レは繊維事業で安定した売り上げを得ることができるのです。
また、航空機や自動車に用いられる炭素繊維複合材料も、成長事業の一つとして大きな役割を果たしています。
生産能力は世界シェアでもトップを誇り、売り上げ全体の11%を占めるなど好調な事業です。
本来の事業に加えて新事業で着実に業績を上げられていることが、年収の高さにも現れています。
東レは繊維製品業界に属する、日本を代表する大手企業の一つです。
東レは主に、合成繊維・合成樹脂をはじめとする化学製品や情報関連素材を取り扱っています。
繊維事業分野では、ナイロン、ポリエステル、アクリルの3大合成繊維を全て製造しており、機能化成品分野では、樹脂・フィルム・ケミカル・電子情報材料の4つを製造。
航空機や自動車、スポーツなどでも使用されている軽くて丈夫な炭素繊維複合材料のジャンルでは、世界最大のシェアを誇っています。
普段私たちが身に着けている衣服に使用されている繊維から乗り物などに使用される素材まで、幅広い素材で生活を支えてくれている企業です。
その他には、環境・エンジニアリング分野において水処理膜や水処理装置の技術を利用した家庭用の浄水器、住宅用外壁などの建築素材も取り扱っています。
また、ライフサイエンス分野では、手術用手袋やカテーテル、透析装置、コンタクトレンズなど、医療の質の向上や医療現場の負担軽減などにの社会的ニーズにも対応。
普段、病院で見かける医療機器や道具など、実は東レが携わっているかもしれません。
繊維事業はもちろん、医療分野でも私たちの身近なところに東レがあると言っても良いでしょう。
東レの歴史を年表にしてご紹介します。
戦前の三井財閥から成る企業グループで、二木会とも呼ばれています。
グループの中には東レ以外に、サッポロビールや富士フイルム、三井ホームなどがあります。
東レでは新卒採用とキャリア採用(中途採用)にて募集が行われています。
新卒採用では、研究開発、技術開発・商品開発などの技術系と、営業や管理部門の事務系にて募集が行われています。
勤務地は本社を構える東京と大阪をはじめ、滋賀・愛媛・千葉・岐阜などの全国各地の研究所や工場になりますが、採用後の所属部門によって決定されます。
選考の流れは、プレエントリー登録→会社説明会・社員懇談会→エントリーシート提出→テストセンター・適性検査受検→面接選考→内々定です。
中途採用では、営業職、スタッフ職、研究・技術開発職、工務・エンジニアリング職、システムエンジニアリング職で募集が行われています。
勤務地は、営業職やスタッフ職などでは東京本社での勤務が多いですが、エンジニアや技術職では滋賀や愛媛などでの勤務になります。
希望勤務地がある場合は、それぞれの職種に勤務地が掲載されていますので、必ずチェックしましょう。
選考の流れは各希望職種のページよりエントリー→書類選考→適性検査・面接→内々定となります。
東レでは企業理念に「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」を掲げています。
職種は関係なく、常に新しいことを考え、社会などに求められていることを「新しい価値」として、未来を豊かにする物を共に創り上げていく姿勢が求められます。
好奇心を持っていて、且つ世の中にないものを生み出すための信念・志が必要です。
社会に変革を与えるような大きなイノベーションを実現したいという、前向きな考えを持っている方を求めているようです。
東レなどの大手素材メーカーは非常に人気のある企業で、転職者にとっては狭き門です。
書類選考で多くの人が振るい落とされてしまい、自身の東レへの熱意や志を伝えることもできない場合が多いのも事実です。
そのため、転職を希望する方は、期間従業員や派遣従業員などから挑戦して正社員登用制度を利用して正社員になることも考えておくと良いでしょう。
その他にも、東レではインターンシップを開催していますので、参加しておくのもおすすめです。
機械系・電気系、化学工学系、情報システム系の3つのジャンルでインターンシップが開催されており、実際の生産ラインを見学したり、社員との座談会、若手社員との懇談会などの場が設けられています。
インターンシップを経験することで応募動機により具体的で興味を持ってもらえる内容が記載できれば、書類選考でも目に留まる確率もアップするでしょう。
従業員数推移(東レと上場企業平均)
東レ | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 7,585人 | 1,035人 |
2018年 | 7,625人 | 1,071人 |
2017年 | 7,220人 | 1,042人 |
2016年 | 7,223人 | 1,055人 |
2015年 | 7,232人 | 1,055人 |
東レの従業員数は2019年で7,585人と、1年前と比べて40人の減少となりました。
全上場企業の平均従業員数が1,035人なので、それと比べて多い水準となります。
次に東レと同じ繊維製品業界内で従業員数を比較してみました。業界平均の従業員数が586人なので、それと比較しても多い規模の人数というのが分かります。
平均年齢推移(東レと上場企業平均)
東レ | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 38.1歳 | 41歳 |
2018年 | 37.7歳 | 41歳 |
2017年 | 37.2歳 | 40歳 |
2016年 | 36.9歳 | 40歳 |
2015年 | 36.7歳 | 40歳 |
東レの平均年齢は2019年で38.1歳と、上場企業の平均と比べると若い水準となっています。
平均年齢を同じ繊維製品業界内で比較してみました。業界平均が43歳のため、業界内で見ても若い水準となります。
平均勤続年数推移(東レと上場企業平均)
東レ | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 15.0年 | 12年 |
2018年 | 14.6年 | 13年 |
2017年 | 14.5年 | 13年 |
2016年 | 14.1年 | 13年 |
2015年 | 13.9年 | 13年 |
東レの平均勤続年数は2019年で15.0年と、上場企業の平均と比べると長い水準となっています。
平均勤続年数も同じ繊維製品業界内で比較してみます。業界の平均勤続年数が16.4年のため、業界内で見ても短い水準となります。
東レが、転職先・就職先として魅力的な会社かどうかを知るために、前期比の売上成長率や一人あたりの経常利益などを見ていきましょう。
※売上・従業員数は、各社の連結ではなく「単体」の数字を元に計算しています。
売上
売上成長率(前期比)
経常利益
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 6218.1億円 | 693.3億円 |
2018年3月期 | 5916.6億円 | 921.9億円 |
2017年3月期 | 5470.3億円 | 624.1億円 |
2016年3月期 | 5636.1億円 | 629.3億円 |
2015年3月期 | 5662.6億円 | 497.8億円 |
まず、東レと上場企業平均の「売上」と「成長率」を見ていきます。
2019年3月期の売上は、東レが6218.1億円、上場企業平均が1120.3億円となっています。東レの売上は平均と比べて高い水準となっており、売上の前期比成長率を見ると、東レが5.1%の増加、上場企業平均が15.4%の増加となっているため、上場企業の中では成長率は平均以下な会社と言えます。
東レ | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 8198万円 | 1.1億 |
2018年3月期 | 7760万円 | 9064万 |
2017年3月期 | 7577万円 | 9022万 |
2016年3月期 | 7803万円 | 9416万 |
2015年3月期 | 7830万円 | 9870万 |
次に、東レと上場企業平均の「従業員一人あたり売上」を見ていきます。
2019年3月期で見ると、東レは8198万円、上場企業平均が1.1億円となっています。
東レ | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 914万円 | 788万 |
2018年3月期 | 1209万円 | 731万 |
2017年3月期 | 864万円 | 741万 |
2016年3月期 | 871万円 | 672万 |
2015年3月期 | 688万円 | 689万 |
「従業員一人あたり経常利益」についても見てみましょう。2019年3月期では、東レは914万円、上場企業平均が788万円となっています。 そのため東レは上場企業の中では効率的に運営できている会社と言えます。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2021年1月1日
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