学歴差は大きい?ボーナス額や職種・役職別年収を公開!倍率の高い採用試験に通るための秘訣とは?
帝人の平均年収は2021年で767.8万円で前期に比べて下降傾向。繊維製品業界内順位は2位、全体での順位は514位です。帝人は本社を大阪に置き、日本の繊維事業を担う大手企業です。賞与は年に2回、昇給は1年に1回、査定によって行われます。フレックス制の導入やパソコンのログで就業時間の管理を行うなど、業務時間削減を積極的に取り組んでいます。家族手当、寮や社宅の完備、診療所には産業医を待機させるなど、従業員が終業しやすい環境作りにも力を入れています。そのため、平均年齢43.1歳、勤続年数19.4年と高い定着率を実現しています。
目次
閉じる平均年収推移(帝人と上場企業平均)
帝人の平均年収推移は、下降傾向です。前期比で見ると11.1万円減少しています。
上述のように、過去5年間の平均年収は739.9万円なので、上場企業と比べると高い水準になります。
帝人の平均年収 | 年収 |
---|---|
2019年 | 768万円 |
2018年 | 779万円 |
2017年 | 775万円 |
2016年 | 715万円 |
2015年 | 663万円 |
帝人の平均年収 | 上場企業の平均年収 | 全国の平均年収 |
---|---|---|
767.8万 | 612.5万 | 432.2万 |
帝人の平均年収は、他の会社と比較すると高い傾向にあります。日本の上場企業の平均年収と比べると155.3万円高く、上場企業以外も含めた全国平均の年収と比較すると335.6万円高くなっています。(全国平均の年収は、国税庁が実施している『民間給与実態統計調査』の最新版の調査結果を参照しています。)
上場企業全体の年収ランキングで見ると、3737社中514位と高い順位となります。
帝人の平均年収 | 繊維製品業界の平均年収 |
---|---|
767.8万 | 550.4万 |
帝人が属する繊維製品業界の上場企業の平均年収は550.4万円です。 そのため、帝人の年収は業界平均と比べて217.4万円高く、業界内順位を見ると55社中2位と高い順位となります。
帝人の平均年収 | 大阪府の平均年収 |
---|---|
767.8万 | 625.8万 |
帝人の所在地がある大阪府の上場企業の平均年収は625.8万円です。 そのため、帝人の年収はエリア平均と比べて142.0万円高く、エリア内順位を見ると426社中69位と高い順位となります。
帝人の賞与(ボーナス)は年に2回6月と12月に支給され、業績状況や個人の評価、勤務年数によって決められます。
賞与の支給額は90万円~290万円で、特に50代の金額が大きいようです。
男女の賞与差は20代後半から現れ、最大で平均約55万円近くの差が見られます。
業界の中でも平均年収がトップクラスなので、賞与も比較して高いようです。
帝人の職種別年収は総合職が730万円~1090万円、一般職が520万円~800万円、技術職が500万円~765万円となっています。
帝人では職種よりも学歴による年収差が大きいようです。
新卒採用時の初任給を比較しても高専卒は207,500円、学部卒は220,550円、修士了は247,750円、博士了は283,650万円と、月収に最大76,150円もの差が見られます。
帝人の役職別年収は係長で750万円~860万円、課長で1000万円~1150万円、部長クラスになると1200万円~1440万円となります。
口コミによると、管理職に昇格すると残業代はなくなるものの、ボーナスが高くなるため、、それに伴って年収も上がるようです。
ただし役職のボーナスは業績の反映が大きく、悪いとそのまま年収に影響が出てしまいます。
業績によって年収が変動する恐れもありますが、家賃補助など福利厚生で貰える金額も大きいので、全体で見れば高い水準で安定していると言えるでしょう。
帝人は年功序列が強く、学歴によっても年収に大きく差が出ます。
帝人の役員は社内外を合わせて計17名、役員報酬額の総額は約6億200万円となっています。
代表取締役社長執行役員である鈴木 純氏の年収は、約1億2800万円という結果でした。
そのほか取締役の平均報酬額は約6120万円、監査役は3450万円、社外取締役は約1066万円、社外監査役は約1166万円となっています。
ここ数年の業績アップに伴って、一人あたりの役員報酬も上がっているようです。
高い年収が見込める帝人の役員ですが、エリート中のエリートしか選ばれない狭き門だと言えます。
最年少で取締役社長となった鈴木氏も、東京大学大学院理学系研究科卒業という超エリート社長です。
繊維製品業界において帝人の競合他社とされるのは、東レをはじめ、旭化成やダイワボウホールディングスなどです。
東レの平均年収は719万円、旭化成は787万円、ダイワボウホールディングスは731万円となっています。
帝人の平均年収は767.8万円であるので、競合他社と比較してやや高めであることが分かります。
帝人はダイバーシティ経営企業100選に選ばれるほど、昔から男女共に働きやすい環境を心がけてきました。
そのため、帝人の平均勤続年数は19.4年と高い定着率を誇ります。
平均年齢は43.1歳であり、年収の高い世代が多いことから平均年収も高くなっているようです。
業績によってボーナスが異なるため、毎年年収に変動が起こりますが、近年は平均年収700万円以上と高い水準で安定しています。
繊維以外に幅広い事業も行っており売上も上がっているため、変動はありながらも今後も高い年収が期待できるでしょう。
CMでも有名な「DAKE JA NAIテイジン」のセリフが表すように、帝人は繊維素材以外にも幅広い事業を展開しています。
帝人が展開している事業をご紹介します。
帝人で展開している事業の主な分野は、マテリアル(素材)とヘルスケア(医療)です。
マテリアル分野ではマテリアル事業(子会社30社・関連会社4社)、繊維・製品事業(子会社52社・関連会社8社)、複合成形材料事業(子会社20社・関連会社3社)などを扱っています。
ヘルスケア事業(子会社20社・関連会社3社)では、医療品や医療機器を中心に、在宅医療サービスやヘルスケア関連製品の製造・販売も行っています。
売上高の割合は繊維・製品事業が36%ともっとも高く、次いでマテリアル事業が30%、ヘルスケアが18%、複合成形材料事業が10%、その他が7%を占めます。
帝人で行っているその他の事業には、情報システム運用、開発・メンテナンス、エンジニアリング・プラント、機器の設計や販売など幅広くあります。
コンピュータやソフトウェアの開発・販売、スマホコンテンツの配信、eコマース提供、公害防止や環境保全設備の製作、リサイクル事業、広告代理業、保険代理業など多くのサービスを提供しているのです。
一つに依存せず、幅広い事業を手がけているからこそ、会社が大きく成長できていると言えるでしょう。
創立から100年以上を誇る、帝人の歴史をご紹介します。
1918年:秦逸三によって帝国人造絹絲株式会社が設立され、レーヨンの生産を開始する
1927年:岩国工場を開業して、レーヨン長繊維の操業を開始する(現在の岩国事業所)
1933年:東京と大阪に株式上場
1951年:名古屋工場を開業し、化学繊維紡績糸の生産を開始する
1955年:松山工場を開業、アセテート長繊維の操業を開始(現 松山の事業所北地区)
1957年:東邦レーヨン株式会社(現東レ(株))と一緒になって、イギリスICI社のポリエステル・フィルム等の製造技術導入許可を取得(1月)し、商標名を「テトロン®」とする(6月)
1958年:「テトロン®」の生産を開始する
1960年:大阪・東京の両本社体制となり(2月)、帝人化成株式会社でポリカーボネート樹脂の生産を開始する(10月)
1962年:イギリスのアライドケミカル社からナイロン6の製造許可を取得、同年に社名を帝人株式会社に変更(11月)
1967年:タイに「テトロン®」繊維生産販売会社を設立
1971年:メタ系アラミド繊維「コーネックス®」の生産を開始(4月)、設立当時から生産を行っていたレーヨン事業を撤廃(10月)
1978年:帝人医薬株式会社を設立(3月)、ボトル用PET樹脂の事業を開始(4月)、化学繊維紡績糸の事業を撤廃する
1980年:帝人医薬株式会社の営業開始(1983年に帝人(株)に吸収合併)
1987年:パラ系アラミド繊維「テクノーラ®」の生産を開始する
1996年:医薬品の全国販売を開始
1999年:東邦レーヨン株式会社(現東レ(株))へ資本参加(炭素繊維事業への進出を目標に)
2002年:1955年から行っていたアセテート事業から撤廃する
2009年:スペインの大手製薬会社と、呼吸器系在宅医療事業をヨーロッパに展開する会社を設立
2019年:航空・宇宙用途向け素材を製造するアメリカの会社を買収
帝人グループは帝人株式会社を中心とし、142もの子会社と30もの関連会社で構成されています。
繊維や医療事業をのほか、さまざまな事業を展開させている大手グループです。
帝人では新卒採用、キャリア採用(中途採用)、障害者採用を行っています。
新卒採用では、事務系総合職と技術系総合職の募集を行っています。
事務系総合職の募集内容は、マテリアル・ヘルスケア事業社員、スタッフ(人事や経理など)、臨床検査技師です。
技術系総合職では医材融合領域、素材、医薬品の研究開発職と、医療機器や設備・製品のエンジニアの募集を行っています。
応募資格は海外含む全国転勤可能な人となっており、勤務地は世界中のどこになるか分かりません。
選考方法は、WEBエントリー⇒ エントリーシート提出+WEBテスト⇒ 説明会+作文⇒ 面接複数回⇒ 採用内定となります。
中途採用は都度募集している職種が異なり、基本的には事務系職種の募集は少なく、技術系職種が中心です。
どの職種もその分野の専門的知識は必要となります。
中途採用を希望する場合は、現在募集している職種を自分で探してみてください。
勤務地は都度募集している職種によって異なります。
転勤のない地域固定の募集が多いです。
選考方法は、WEBエントリー⇒ 履歴書・職務経歴書の送付⇒ 書類選考結果⇒ 面接・適性検査(SPI)⇒ 役員面接となります。
障害者採用では新卒・キャリア採用の両方を行っています。
どちらの募集も1年ごとに契約更新を行う嘱託社員、もしくはアルバイト・パートでの採用となります。
募集職種は一般事務(英語もしくはPCスキル必須)、倉庫管理業務、農業です。
選考方法は書類選考⇒ 面接(2回)となります。
『Quality of Lifeの向上』を企業理念に掲げ、グローバルで幅広い分野にチャレンジする帝人で求められるのは、チャレンジ精神があり会社の社風を理解できる人物です。
企業の未来だけでなく、社会のQuality of Lifeの向上に務めらる人であることを求められます。
帝人は高い定着率を誇るため、中途採用での募集は少ないです。
そのため、会社の中核としてグローバルに活躍するには、新卒で採用される必要があります。
採用実績に東大や京大、慶應義塾大学の名前など、有名大学の名前が並ぶことから採用ハードルの高さが伺えます。
説明会を受けるためにもエントリーシートとWEBテストを通過しないといけないため、相当能力の高い人物が求められていると分かるでしょう。
帝人に新卒で就職するためには、採用試験と面接対策はしっかりと行う必要があります。
説明会を受ける前にエントリーシートや採用試験で落とされる人も多いため、高得点を狙って対策を行ってください。
面接では「Quality of Life」「社員と共に成長」「社会と共に成長」をいかに自分が実現できる人物なのかを、アピールできることがポイントとなります。
グローバルな人材であり、協調性もあり、未来も描ける人物であることが伝わるような返答をしましょう。
様々な新しい分野を切り開いてきた帝人だからこそ、更に新しい分野を開拓できる人物であることが伝わったら採用へも一歩近づきます。
中途採用の場合は、いかに即戦力となる人であるかが重要となります。
今までの仕事でどのような能力を身につけ、帝人の募集ポジションに対してどのように活躍できるか、を語れるようにすると良いでしょう。
従業員数推移(帝人と上場企業平均)
帝人 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 2,639人 | 1,035人 |
2018年 | 2,108人 | 1,071人 |
2017年 | 2,339人 | 1,042人 |
2016年 | 2,324人 | 1,055人 |
2015年 | 2,436人 | 1,055人 |
帝人の従業員数は2019年で2,639人と、1年前と比べて531人の増加となりました。
全上場企業の平均従業員数が1,035人なので、それと比べて多い水準となります。
次に帝人と同じ繊維製品業界内で従業員数を比較してみました。業界平均の従業員数が586人なので、それと比較しても多い規模の人数というのが分かります。
平均年齢推移(帝人と上場企業平均)
帝人 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 43.1歳 | 41歳 |
2018年 | 43.4歳 | 41歳 |
2017年 | 42.7歳 | 40歳 |
2016年 | 42.2歳 | 40歳 |
2015年 | 42.1歳 | 40歳 |
帝人の平均年齢は2019年で43.1歳と、上場企業の平均と比べると年齢が高い水準となっています。
平均年齢を同じ繊維製品業界内で比較してみました。業界平均が43歳のため、業界内で見ても年齢が高い水準となります。
平均勤続年数推移(帝人と上場企業平均)
帝人 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 19.4年 | 12年 |
2018年 | 19.6年 | 13年 |
2017年 | 19.4年 | 13年 |
2016年 | 19.0年 | 13年 |
2015年 | 19.1年 | 13年 |
帝人の平均勤続年数は2019年で19.4年と、上場企業の平均と比べると長い水準となっています。
平均勤続年数も同じ繊維製品業界内で比較してみます。業界の平均勤続年数が16.4年のため、業界内で見ても長い水準となります。
帝人が、転職先・就職先として魅力的な会社かどうかを知るために、前期比の売上成長率や一人あたりの経常利益などを見ていきましょう。
※売上・従業員数は、各社の連結ではなく「単体」の数字を元に計算しています。
売上
売上成長率(前期比)
経常利益
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 1334.9億円 | 442.1億円 |
2018年3月期 | 1168.3億円 | 354.9億円 |
2017年3月期 | 1306.8億円 | 246.3億円 |
2016年3月期 | 1421.7億円 | 255.3億円 |
2015年3月期 | 1463.1億円 | 208.4億円 |
まず、帝人と上場企業平均の「売上」と「成長率」を見ていきます。
2019年3月期の売上は、帝人が1334.9億円、上場企業平均が1120.3億円となっています。帝人の売上は平均と比べて高い水準となっており、売上の前期比成長率を見ると、帝人が14.3%の増加、上場企業平均が15.4%の増加となっているため、上場企業の中では成長率は平均以下な会社と言えます。
帝人 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 5058万円 | 1.1億 |
2018年3月期 | 5542万円 | 9064万 |
2017年3月期 | 5587万円 | 9022万 |
2016年3月期 | 6118万円 | 9416万 |
2015年3月期 | 6006万円 | 9870万 |
次に、帝人と上場企業平均の「従業員一人あたり売上」を見ていきます。
2019年3月期で見ると、帝人は5058万円、上場企業平均が1.1億円となっています。
帝人 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 1675万円 | 788万 |
2018年3月期 | 1684万円 | 731万 |
2017年3月期 | 1053万円 | 741万 |
2016年3月期 | 1099万円 | 672万 |
2015年3月期 | 855万円 | 689万 |
「従業員一人あたり経常利益」についても見てみましょう。2019年3月期では、帝人は1675万円、上場企業平均が788万円となっています。 そのため帝人は上場企業の中では効率的に運営できている会社と言えます。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2021年1月1日
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