気になる役員・役職の実態は?高年収の理由には揺るぎない理念があった!就職・転職するために必要なモノとは?
任天堂の平均年収は、2021年は912.6万円で前期に比べて上昇傾向。生涯給料は3億3千万円とされ、全体での順位は166位となっています。任天堂は日本が世界に誇るゲーム・ホビーメーカーで、「スーパーマリオブラザーズ」シリーズなどが有名です。従業員数が2,286人と意外と少ないため、個人の裁量が大きくなっています。商品の開発は仕様設計から量産移管まで携わることができます。福利厚生としてカフェテリアプランを導入しており、それをゲーム購入などにあてられます。任天堂らしく従業員はゲーム好きが多く、ゲーム好き同士で仲良くなることも多いです。
目次
閉じる平均年収推移(任天堂と上場企業平均)
任天堂の平均年収推移は、上昇傾向です。前期比で見ると9.3万円増加しています。
上述のように、過去5年間の平均年収は895.0万円なので、上場企業と比べると高い水準になります。
任天堂の平均年収 | 年収 |
---|---|
2019年 | 913万円 |
2018年 | 903万円 |
2017年 | 928万円 |
2016年 | 891万円 |
2015年 | 840万円 |
任天堂の平均年収 | 上場企業の平均年収 | 全国の平均年収 |
---|---|---|
912.6万 | 612.5万 | 432.2万 |
任天堂の平均年収は、他の会社と比較すると高い傾向にあります。日本の上場企業の平均年収と比べると300.1万円高く、上場企業以外も含めた全国平均の年収と比較すると480.4万円高くなっています。(全国平均の年収は、国税庁が実施している『民間給与実態統計調査』の最新版の調査結果を参照しています。)
上場企業全体の年収ランキングで見ると、3737社中166位と高い順位となります。
任天堂の平均年収 | その他製品業界の平均年収 |
---|---|
912.6万 | 555.6万 |
任天堂が属するその他製品業界の上場企業の平均年収は555.6万円です。 そのため、任天堂の年収は業界平均と比べて357.0万円高く、業界内順位を見ると111社中3位と高い順位となります。
任天堂の平均年収 | 京都府の平均年収 |
---|---|
912.6万 | 606.7万 |
任天堂の所在地がある京都府の上場企業の平均年収は606.7万円です。 そのため、任天堂の年収はエリア平均と比べて305.9万円高く、エリア内順位を見ると63社中2位と高い順位となります。
任天堂では6月と12月の年2回、ボーナスが支給されています。
平均の支給金額は約95万円〜330万円、男女間の差は最大で約65万円、ピークは50歳代で迎えます。
他の企業のボーナス支給額は最大で約300万円ほどですので、任天堂のボーナスがいかに高いかが分かります。
このボーナスの高さが平均年収を押し上げることにも繋がっていると言えるでしょう。
職種別の年収を比較してみると、一般職の平均年収は約600万円〜940万円、技術職は約500万円〜920万円、総合職は約500万円〜1310万円となっています。
どの職種においても、年収が1000万円に迫る高さであることが分かります。
学歴別の初任給は、2019年の実績によると大学院博士卒258,000円、大学院修士卒243,000円、大学卒233,000円、高専・専門卒211,500円となっており、一般企業とさほど変わりはありません。
出世後の年収を比較すると、係長の平均年収は約980万円〜1030万円、課長は約1290万円〜1400万円、部長は約1450万円〜1690万円となっています。
任天堂では、出世をすると年収1000万円の高年収が約束されています。
しかし、昇進には上司からの評価も大きく影響しているようで、なかなかステップアップすることは難しいようです。
昇級試験を待つのではなく、ビデオゲームへの想いを絶やさず、成果を出せるように日々仕事に励むことが昇進への一歩と言えるでしょう。
代表取締役社長の古川 俊太郎氏の年収は約2億1100万円、代表取締役フェローの宮本 茂氏の年収は約1億7100万円、取締役専務執行役員の高橋 伸也氏の年収は約1億1100万円、その他の取締役の平均年収は約1億100万円となっています。
社長以外の取締役の平均年収が1億円超えというのは非常に高い報酬であり、他の企業でもあまり見ることはありません。
いかに任天堂の業績が好調で、従業員への還元もしっかり行われる安定した企業かどうかが分かります。
任天堂の競合他社と言えば、コナミホールディングスやバンダイナムコHDなどが挙げられます。
最新の有価証券報告書によると、コナミホールディングスの平均年収は約819.3万円、バンダイナムコHDの平均年収は約1083.2万円、となっています。
任天堂の平均年収は約912.6万円なので、ゲーム業界の中でも高い年収であることが分かります。
ゲーム業界は全体的に平均年収が高い傾向にあるのですが、任天堂はブランド力も高いため、安心して定年まで勤務できる環境と言えるでしょう。
任天堂の平均年収は、緩やかではありますが、毎年上昇傾向にあります。
その理由には、売上の9割がゲーム機という任天堂の特徴が関係しています。
他の企業ではゲーム機の売上は全体の3割程度に留まり、スマートフォンやパソコンなどのが大きく占めています。
「ハード・ソフト一体型の娯楽商品を世界に向けて作り続ける」という理念を貫き通すことが、目標の100万台を優に超える大ヒットとなった「Nintendo Switch」を生み出すことにも繋がっているのです。
また、ソフトウェアではミリオンセラーとなったタイトルが12本にも及びます。
キャラクターグッズなどの開発とは違い、開発の費用は開発時のみであるため、販売後は販売数が増えれば増える分だけ営業利益率が上昇。
任天堂の理念を貫き通すことで、高い平均年収を実現しているのです。
任天堂はゲーム業界の重鎮とも言える、世界中に愛されるゲーム機やソフトウェアを製造・販売する企業です。
任天堂の主な事業は、ゲーム機のハードウェア、ソフトウェア、周辺機器、アクセサリーなどの製造・販売です。
携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」や家庭用テレビゲーム機「スーパーファミコン」などの有名なゲーム機を販売し、日本のビデオゲーム界に革命を起こしました。
最新では、2017年に持ち運べる家庭用テレビゲーム機「Nintendo Switch」を販売し、入手困難な状況がしばらく続くほど人気に。
常に時代の先端を行く、新しいビデオゲームを提供し続けています。
ソフトウェア事業では、ドンキーコングやスーパーマリオブラザーズなど、世界中の子供に愛され続けるオリジナルキャラクターを輩出し続けています。
日本で初めてのトランプを製造したことでも有名な任天堂ですが、現在では花札やカルタの定番カードゲームはもちろん、人気アニメのトレーディングカードなど製造も行っています。
その他の事業では、ビデオゲームに登場するキャラクターのフィギュアやぬいぐるみなどの玩具や雑貨を製造・販売。
オリジナルキャラクターのマリオに関しては、玩具以外にもキッチン用品やトラベルグッズなどのオリジナルグッズを世界中に販売しています。
また、ゲーム売場や店舗などへ手軽に設置できる、チョコレートやキャンディなどのお菓子が出てくるマシンを無償貸与したり、ビデオゲームの販売店様に対し、ゲーム機を購入したお客様を対象とした延長保証サービスを行うなど、子どもが安心して楽しめるサービスを提供しています。
任天堂の歴史について年表形式でご紹介します。
任天堂グループとは、任天堂が中心核となるグループ企業のことです。
所属する企業には、ゲームソフトのデバッグやモニターを専門とするマリオクラブ株式会社、家庭用ゲームソフトウェアの企画・開発・製作を行う株式会社モノリスソフト、コンピューターゲームソフトウェアやコンテンツ開発を行うエヌディーキューブ株式会社などがあります。
任天堂では、新卒採用、キャリア採用(中途採用)、プロジェクト採用、障がい者採用にて募集を行っています。
新卒採用では、ゲーム開発、システム開発を行う理工系、CGデザイン、UI/UXデザイン、エフェクトデザインなどを行うデザイン系、作曲・編曲を行うサウンド系、新しいゲームなどの企画を行う制作企画系、経理、法務、知的財産、人事などの事務系にて募集を行っています。
勤務地は、入社後2年~3年は主として本社の京都勤務となりますが、配属によっては東京勤務の可能性もあります。
選考方法は、プレエントリー→エントリーシート提出→書類選考→筆記試験+面接(複数回)→内々定となります。
中途採用では現在、デザイナー、エンジニア、プランナー、サウンドクリエイター、コーポレートスタッフなどの職種にて募集を行っています。
勤務地は京都か東京のいずれかで、勤務地によって細かい募集内容も変わるため、希望の職種と勤務地を照らし合わせて探しましょう。
選考方法は、Web応募→作品選考(職種に応じて)→面接 (複数回)→内々定となります。
プロジェクト採用では、期間限定でプロジェクトごとの開発に携わる契約社員を募集しています。
現在はデザイナーを募集していますが、時期によっては募集内容や職種が変更されますので、こまめにチェックしましょう。
選考方法は、Web応募→書類選考→約1ヶ月ほどで結果連絡となります。
障がい者採用では、人事、総務、経理などの一般事務、社内資料の翻訳業務にて募集を行っています。
勤務地は本社のある京都のみです。
選考方法は、履歴書・職務経歴書・障がい者手帳のコピーを郵送→書類選考→面接(複数回)→内々定となります。
任天堂では求める人材像を「常に新しくユニークな挑戦を、柔軟にそして前向きに継続し、任天堂を新しい姿に変えていけるような人材」としています。
ゲームの質的転換を完成させるためには、ユニークな発想と独創力、知識を知恵に変えられる柔軟な思考が必要となります。
一つのゲームを作成するためには他部署や協力会社など多くの人が関わるため、必然的にコミュニケーション能力の高さも求められます。
また、海外への輸出が全体の75%に及ぶため、英語力も求められます。
早いと入社から3年ほどで海外出張を経験するため、実践的な会話力が必要なのです。
任天堂への転職難易度は非常に高く、経験が浅い人は書類選考の時点で振るい落とされてしまいます。
書類選考を通過したとしても、筆記試験や面接という関門が立ちはだかります。
筆記試験では、かなりコアな質問をされたという人もおり、徹底的な企業研究やゲーム業界の知識を深めておく必要があります。
本番の面接では「アルゴリズム」について説明するよう求められるようで、入社後に問題やトラブルに見舞われた際にどう対処するのか、その人の問題解決能力や冷静さを見極めたいという様子が伺えます。
また、以前のインタビュー記事によると、人事部は「プラスアルファのセールスポイント」をアピールできるかが重要だと話しています。
パソコンに非常に詳しい、簿記ができるなど、任天堂が求めている以上のものをアピールすることで、採用へ一歩近づけるかもしれません。
従業員数推移(任天堂と上場企業平均)
任天堂 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 2,286人 | 1,035人 |
2018年 | 2,191人 | 1,071人 |
2017年 | 2,133人 | 1,042人 |
2016年 | 2,066人 | 1,055人 |
2015年 | 2,009人 | 1,055人 |
任天堂の従業員数は2019年で2,286人と、1年前と比べて95人の増加となりました。
全上場企業の平均従業員数が1,035人なので、それと比べて多い水準となります。
次に任天堂と同じその他製品業界内で従業員数を比較してみました。業界平均の従業員数が836人なので、それと比較しても多い規模の人数というのが分かります。
平均年齢推移(任天堂と上場企業平均)
任天堂 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 39.3歳 | 41歳 |
2018年 | 38.6歳 | 41歳 |
2017年 | 38.3歳 | 40歳 |
2016年 | 37.8歳 | 40歳 |
2015年 | 37.2歳 | 40歳 |
任天堂の平均年齢は2019年で39.3歳と、上場企業の平均と比べると若い水準となっています。
平均年齢を同じその他製品業界内で比較してみました。業界平均が41歳のため、業界内で見ても若い水準となります。
平均勤続年数推移(任天堂と上場企業平均)
任天堂 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年 | 13.5年 | 12年 |
2018年 | 13.5年 | 13年 |
2017年 | 13.9年 | 13年 |
2016年 | 13.5年 | 13年 |
2015年 | 13.1年 | 13年 |
任天堂の平均勤続年数は2019年で13.5年と、上場企業の平均と比べると長い水準となっています。
平均勤続年数も同じその他製品業界内で比較してみます。業界の平均勤続年数が13.5年のため、業界内で見ても長い水準となります。
任天堂が、転職先・就職先として魅力的な会社かどうかを知るために、前期比の売上成長率や一人あたりの経常利益などを見ていきましょう。
※売上・従業員数は、各社の連結ではなく「単体」の数字を元に計算しています。
売上
売上成長率(前期比)
経常利益
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 1兆25.1億円 | 2365.1億円 |
2018年3月期 | 9785.0億円 | 1334.3億円 |
2017年3月期 | 3633.8億円 | -76.3億円 |
2016年3月期 | 3799.9億円 | 108.3億円 |
2015年3月期 | 3668.1億円 | 698.9億円 |
まず、任天堂と上場企業平均の「売上」と「成長率」を見ていきます。
2019年3月期の売上は、任天堂が1兆25.1億円、上場企業平均が1120.3億円となっています。任天堂の売上は平均と比べて高い水準となっており、売上の前期比成長率を見ると、任天堂が2.5%の増加、上場企業平均が15.4%の増加となっているため、上場企業の中では成長率は平均以下な会社と言えます。
任天堂 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 4.4億円 | 1.1億 |
2018年3月期 | 4.5億円 | 9064万 |
2017年3月期 | 1.7億円 | 9022万 |
2016年3月期 | 1.8億円 | 9416万 |
2015年3月期 | 1.8億円 | 9870万 |
次に、任天堂と上場企業平均の「従業員一人あたり売上」を見ていきます。
2019年3月期で見ると、任天堂は4.4億円、上場企業平均が1.1億円となっています。 そのため任天堂は上場企業の中では従業員あたりの付加価値が高い優良な企業と言えます。
任天堂 | 上場企業平均 | |
---|---|---|
2019年3月期 | 1.0億円 | 788万 |
2018年3月期 | 6090万円 | 731万 |
2017年3月期 | -358万円 | 741万 |
2016年3月期 | 524万円 | 672万 |
2015年3月期 | 3479万円 | 689万 |
「従業員一人あたり経常利益」についても見てみましょう。2019年3月期では、任天堂は1.0億円、上場企業平均が788万円となっています。 そのため任天堂は上場企業の中では効率的に運営できている会社と言えます。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2021年1月1日
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