通関士の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・各種手当


弁護士や税理士など法律を扱う職種は「士業」と呼ばれ、一般的にはその職業に就くことが難しい分年収も高いイメージがあります。

輸出入の手続きを行う「通関士」も実はその士業の内の一つです。

通関士として働く場合も、弁護士などと同様に「通関士資格」という国家資格に合格する必要があります。

その試験は毎年合格率10%前後の難易度が高いものです。

しかし弁護士など他の士業と異なる点は、個人での独立が難しく企業に所属することがほとんどの為平均年収は特別高くはないという点でsy。

またその金額も、年齢や所属する企業によって異なります。

ここでは、通関士の一般的な年収について詳しくご紹介していきます。

通関士の平均年収は400万円~900万円が相場

冒頭にも述べたように、通関士は貿易に関わりのある企業に所属して会社員として働く場合がほとんどです。

その為、一般的な会社員の平均年収と比べて特別高かったり低かったりということはありません。

ただ、多くの企業では通関士として働く場合に通常の給料に「通関士手当」という特別手当がつくことが多い為、その分多少年収があがることがあります。

他の会社員がそうであるように、平均年収は年齢や所属する会社によって大きく異なる場合がありますが、通関士の年収は大体20代で平均300万円~400万円、30代で平均350万円~500万円、40代で平均400万円~700万円、50代で500万円~800万円です。

役職に就いたり、会社の規模や、業種、国内企業か外資系かによっても平均額は異なってきますので、この金額は大体の目安となります。

また、全体の通関士の男女比はおおよそ6:4であり近年女性の通関士も増えてきています。

通関士の平均年収の男女差は、各年代において女性の方が1割程度平均年収が下がります。

これは、出産などにより時短勤務で働いている方がいるために少し低い結果となります。

一般的に男女の平均年収の差は、全体で見て2倍近くになることもあります。

フルタイムで働き続けていれば男女差があまりないのも通関士の年収の特徴です。

通関士の年収・給料の構成要素

通関士の年収は、一般的な会社員の給料構成と同様で大体は「基本給」「能力給」「ボーナス」「手当等」の構成になっている場合が多くあります。

異なる点としては、通関士資格を所持しその会社にて「通関士」として働く場合は多くの企業では「通関士手当」が別途付与されることです。

基本給はどれくらい?

基本給に関しては、一般的な会社員と同様の平均金額になります。

だいたい20代で平均20万円~25万円、30代で平均30万円前後、40代で平均35万円前後、50代で平均40万円前後となります。

これらは会社の規模や業種によっても大きく異なりますし、同じ年代でも経験や能力によっても金額が異なってきます。

また一般的に外資系企業の場合は国内企業に比べて多少基本給が上がる場合が多いです。

賞与(ボーナス)はどれくらい?

平均としては20代で80万円~100万円、30代で120万円前後、40代で130万円~150万円、50代で160万円前後となります。

こちらも会社の規模や業種、また業績や個人の評価によって大きく異なってきます。

また外資系企業に多いですが、年俸制をとっていてボーナスが特にない企業もあります。

各種手当てはどういったものがある?

一般的な手当については企業によって異なりますが、他の会社員と同様と考えてもらって結構です。

「残業手当」「休日出勤手当」「深夜労働手当」「役職手当」「家族手当」「通勤手当」「住宅手当」等があります。

規模の大きい会社ほど手当が充実している傾向にありますが、手当の種類については各会社で変わってきます。

社員の研修や勉強等に力を入れている企業などの中には、「資格手当」などの資格を受ける際の手当が支給されるところもあります。

通関士の仕事は税関や荷主などの顧客を相手にする仕事の為、自分では時間調整がきかない部分もあります。

時間外に仕事が舞い込んだり、会社が休みである土曜日に急ぎの輸出入貨物があり申告の為に出勤しなければいけないということもあります。

また輸出入が増える繁忙期等は残業が多いこともある為、手当の中でも特に「残業手当」や「休日出勤手当」は収入に大きく関わってくる部分でもあります。

また他の会社員と異なる点としては、多くの企業では「通関士手当」が別途付与される点です。

会社によって規定が異なりますが、通関士の資格を所持し通関士としての業務を行っている場合は大体の企業において月に数千円~2万円程度の通関士手当が付与されます。

その手当の金額が一般的な会社員より通関士の年収が多少上がる部分と言えます。

通関士の年収を新卒や雇用形態別に見る

ここでは通関士の年収を新卒や転職、雇用形態別に紹介していきます。

新卒の場合の通関士の年収

一般的な会社員と同等の年収です。

総合職か一般職かで異なりますが、平均的に290万円前後です。

新卒の場合はまだ通関士資格を所持していない人がほとんどの為、通関士手当は付与されていない年収となります。

学生の内に通関士資格を取得している場合は、入社時から通関士資格手当が付与される場合もあります。

社会人が転職する場合の通関士の年収(正社員)

入社する会社や年齢、通関士としての経験によって異なります。

未経験の場合は平均300万円~400万円前後です。

経験者の場合は上記に能力給のようなものが上乗せされるので、その経験に応じて年収が上がります。

また通関士としての経験はない場合でも、貿易関係の仕事の経験や知識があればその分優遇された年収となる場合もあります。

パート・アルバイトの場合の通関士の年収

通関士の仕事は基本的に正社員が扱う業務がほとんどの為、パートやアルバイトで入社した場合は通関従事者となるケースが多いです。

その場合は、通関士としての専門的な仕事よりは一般的な事務職に近いアルバイトのような形になりますので時給1,000円前後が平均的です。

その後、通関従事者として働きながら勉強をして通関士資格を取得し、正社員で通関士として働くことで年収を上げていく方が多いです。

通関士は、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?

通関士自体の年収は先述の通り40歳代~50歳代でピークとなり、平均の最高年収で800万円~900万円前後が一般的ですが、中には1200万円の年収を稼いでいる人もいます。

営業職などのように数字として成果物があったり何か特別な評価が発生する業務ではない為、物流会社等で通関士として働き続ける場合は平均幅より高い年収になるということはありません。

より高い年収を目指すには、所属する会社や働き方を工夫する必要があります。

役職に就く

通関士に限ったことではありませんが、課長職や部長職に就くことで、別途「役職手当」が付与されます。

この手当の金額は会社によって大きく異なりますが、年収アップに大きく繋がる手当となります。

海外赴任をする

海外赴任をした場合、多くの企業では「海外赴任手当」「家族手当」「危険手当」等が支給されます。

通関士の知識や経験は輸出入の専門的な部分となる為、大きな武器となります。

それらを生かして海外赴任のチャンスを手にすれば、上記手当により更に高い年収を目指すことができます。

海運業界の会社で働く

通関士として働く会社は、大体が物流業界の中で航空貨物関係の会社(航空フォワーダー)か海運貨物関係の会社(海貨業者)となります。

その中でも特に海運業界の会社の方が需要も多く貨物量も多い為、会社の規模も大きく年収も高いと言われています。

外資系企業で働く

一般的に国内の企業より外資系企業の方が年収が高いと言われています。

通常外資系企業というのは少しハードルが高く、英語が余程得意でないと入社できないイメージがあります。

物流業界の中には国内企業だけでなく外資系企業も多くあり、通関士の求人もとても多く出ています。

その為、一般的に考える外資系企業への就職活動よりも多少入りやすい部分があります。

その企業によりますが、一般的には国内の企業よりも平均100万円~200万円程年収が高いと言われています。

また外資系企業の多くは年俸制を取り入れており、個人の能力の評価により年収が決められることが多いので、業務の評価が年収に直結します。

ガツガツ働いて評価され年収を上げていきたいタイプの方には、外資系企業で働くこともおすすめです。

通関士はどういった勤務先だと年収が高くなるか?

上記の内容と重複する点もありますが、一般的に通関士は物流会社に所属して働くことが主です。

その中でもより年収が高い傾向にある勤務先と、また物流会社以外で通関士としての資格や知識を生かして働いた場合に年収が高くなる勤務先を挙げていきます。

商社やメーカーで働く場合の年収

今までご紹介した通り、通関士は一般的に物流関係の会社内で「通関士」として働くことがほとんどです。

その場合の平均年収は先述の通りとなりますが、その他に直接通関士として働くわけではないですが、通関士の知識をいかして働くという方法もあります。

通関士は輸出入に関する法律の専門家の為、輸出入を扱うメーカーの国際部や商社ではその知識や経験が重宝される場合があります。

一般的に物流業界で働くよりも、商社やメーカーの年収の方が高い傾向にあります。

物流関係の通関士から年収アップを狙って商社やメーカーへステップアップという転職も選択肢の一つとしてあります。

海外勤務で働く場合の年収

海外の会社、または海外に支店があり海外赴任として働ける会社の場合、海外赴任手当や危険手当等がつくので年収が高くなります。

規模の大きい物流会社の場合は、各国毎に海外支店がありその分海外赴任のチャンスも多くあるのでおすすめです。

外資系企業で働く場合の年収

会社によって異なりますが、多くの外資系企業は日本国内企業の年収より高い平均年収となっています。

その分、仕事内容がハードだったり個人の業務評価が厳しいなど日本の企業とは異なる部分がありますが、より高い年収が望めます。

通関士で年収をアップさせたい人がやってほしいこと

通関士として少しでも年収を高める為にこれだけはやってほしい、ということをご紹介します。

通関士資格を取得する

通関士として働くには、大前提として通関士資格を取得します。

通関士という仕事は、通関士資格を取得し、通関士として会社に所属し、税関の確認を受けることで初めて通関士としての業務を行うことができるようになります。

また、通関関係の業務を行っていても通関士資格を所持していないと「通関士手当」が付与されない会社がほとんどです。

この通関士手当が一般的な会社員の年収との差になる為、まずは通関士資格を取得します。

英語力を高める

通関士の業務自体は、そんなに英語の能力は必要とされません。

直接関係はありませんが、より高い年収を目指す為に海外赴任を希望する場合は英語力が必須となります。

通関士の知識と併せて英語力も高めておくと、生かせる機会があります。

これから通関士になる人へのアドバイス

通関士になるにはとても難易度の高い試験に合格しなければならず、その割に他の士業と比べて特別高い年収には感じられないかもしれません。

しかし、輸出入の法律を扱う専門家として、とてもやりがいのある仕事です。

通関士としての資格と経験があれば、貿易のエキスパートとして様々な会社や業種で活躍することができます。

まずは物流を扱う会社の中で通関士として働き、知識や経験を積みその後関税に関するコンサルタントやもしくは商社やメーカー等に転職するという選択肢もあります。

また、男女関係なく活躍することができるのも、この仕事の魅力だと思います。

年収も男女差で大きく変わらず、女性でも長く働くことができ管理職の夢も叶います。

貿易の需要が年々増えている昨今、通関士の需要も増えてきていると言われています。

通関士として活躍できる場所も今後ますます増えていくと思われますので、とてもおすすめのお仕事です。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

以上が通関士の年収に関する紹介です。

ご紹介した平均値はあくまで平均であり、実際は会社や年齢、その人の能力、経験等で大きく異なってきます。

今後通関士を目指している、または興味がある方の少しでも参考になればと思います。

最終更新日:2020年1月14日

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