タクシー運転手の年収を徹底解説|給料・新卒・年収の決まり方・年収アップのポイント
タクシーは利用した経験があるものの、年収については知らない人も多いかと思います。
この記事では、「タクシー運転手の年収相場」「年収の決まり方」「年収が高い人や低い人」についてまとめました。
タクシー運転手の年収の相場はどのくらい?
タクシー運転手の年収相場についてご紹介します。
全国平均で350万円前後です。
一般的には、タクシー運転手の新卒正社員で就職する場合は年収300万円前後が多いでしょう。
また、ある程度経験を積んでから正社員として転職する場合は、年収350~400万円前後が多いと思います。
ですが、様々な条件によっても変わってくるため、次の見出しで年収の決まり方についてもう少し詳しく説明していきます。
タクシー運転手の年収の決まり方
タクシー運転手の年収がどのように決まるのかご紹介します。
「固定+歩合」か「完全歩合」
タクシー運転手の年収は固定+歩合で正社員として働くか、完全歩合制で業務委託として働くケースがあります。
一般的に基本給プラス歩合制が導入されている会社が多いため、歩合は、タクシー運転手にとって大切な収入源です。歩合とは、営業職でいうインセンティブと同じ臨時収入になります。つまりタクシー運転手も乗客を増やせば増やすほど歩合をもらうことができます。
歩合を多くもらっているタクシー運転手は当然年収が高く、歩合をもらっていないタクシー運転手は年収が低い傾向になっています。
一方、完全歩合制にするとハイリスクハイリターンなので、お客様を獲得できなかったら売り上げがないので年収はありません。しかし、お客様をどんどん獲得して売り上げを上げることでもらえる年収は、正社員のタクシー運転手より稼げる可能性が高いため、高給取りになれる可能性もあります。
賞与
タクシー運転手の年収は、賞与も影響しています。賞与は会社の業績とタクシー運転手としての成績査定に基づいて支給されるケースが多く、実績をしっかりと残しているタクシー運転手は賞与も高く、実績が残せていないタクシー運転手は賞与は低くなっています。
エリア
タクシー運転手の年収をエリア別に見ていくとやはり一番高いのは東京ですし、地方に行くと年収はぐっと下がってしまいます。
それは、人口の多さが違いますし、チケット客に東京の場合は、地方に比べてあたる確率が地方とは違います。
また、東京は観光客が増えているため、特に外国からの観光客はタクシーを頻繁に使う傾向にあるため、東京のタクシー運転手の収入は他のエリアに比べて高い理由です。
東京がもっとも年収が高いのですが、年収の最も低いエリアと比べて約180万円の差が出ています。
タクシー運転手で年収が高い人は何が違うの?
タクシー運転手の仕事で年収を上げたいと考えている人は少なくありませんが、どうやったら年収を増やすことができるのかわからない人も少なくありません。
ここでは年収が高い人にはどのような特徴があるのかまとめてみました。
流行などの情報に敏感
年収が高いタクシー運転手は流行などの情報に敏感です。流行などの情報は、人が集まるエリアを示していることが多く、人が多く集まるエリアならお客様を獲得するチャンスが増えることを意味しています。
また、何かのイベントがあれば、イベント開催エリアを中心に回ろうという戦略を立てることができます。
日常会話から情報を集める
乗車頂いたお客様との何気ない会話からも意外な情報が入っていることもあります。普段から何気ない会話にもアンテナを張っていることが年収の高いタクシー運転手のポイントです。
どの会社が景気や羽振りがいいとか、どの会社はコスト削減が使命になっているとかを把握しておくことでビジネス街を走る際にも景気がいい会社周辺を流すことでお客様獲得の確率を上げていけます。
単調な仕事でもきっちりこなす
年収が高いタクシー運転手でも毎日毎日好調という訳ではありません。不振な時や思うようにお客様を獲得することができない日もあります。
それでも年収が高いタクシー運転手は、一日二日の不振でモチベーションを下げたり、やり方を変えたりせず、ルーティンのように今まで通り、いつも通り、仕事をきっちりとこなしていきます。
タクシー運転手で年収が低い人は何が違うの?
年収の高いタクシー運転手について紹介しましたが、逆に年収が低いタクシー運転手は何が違うのかについてまとめてみました。
ただタクシーを流している
タクシー運転手で思うように成績を残せていない人の共通する特徴は、何も考えず何も目的なくただタクシーを流していることです。
タクシー運転手は、ただタクシーを運転すればいい訳ではなく、乗客を一人でも多く獲得するためにはどうしたらいいのかをしっかりと考えながら戦略を立ててタクシーを流したり、停車してお客様を待たなければなりません。
ただタクシーを流しているだけではガソリンの無駄使いになってしまいますし、見えないコストを浪費しているだけになってしまいます。意識の低いタクシー運転手は、年収が低い傾向にあります。
何事にも無関心
タクシー運転手は、目の前の仕事をこなせばいいという訳ではありません。もちろん乗客を安全に目的地まで送り届けることは大切ですが、流行に敏感になり、情報に敏感にならなければなりません。
しかし、何事にも無関心な人の場合は、チャンスが隠れていてもそこに気づくことはありません。年収が低いタクシー運転手は何事にも無関心である可能性が高いといえます。
タクシー運転手で年収をあげるためにやるべきこと
今より年収をあげたいと考えている人は少なくないと思います。
タクシー運転手の年収をあげるためにはどうすればいいのか紹介していきます。
今の勤務先でできること
年収アップの交渉をしてみる
まずは会社に年収アップを交渉してみることです。ただし、単独で交渉に行くと会社から逆にマイナス評価を与えてしまうため、労働組合があるなら労働組合に相談することから始めます。
もし労働組合がない場合は、上司に相談するところから始めます。また、相談する際にただ相談に行くのではなく、実績やなぜ年収アップを必要とするのかなどについて論理的に説明できるように準備しておきましょう。
集客情報を集める
今の勤務先で年収をあげるためには、今より実績を上げる方法も一つです。言い換えるとより多くお客様を乗せることで基本給ではなく、歩合をプラスすることが可能になります。
よりお客様を乗せるためには、集客情報をかき集めてどこが一番集客の可能性が高いのか、曜日に影響するのか周辺のイベントなど地道な活動になりますが、地道な活動が一番効果的な時もあるため、何をやってもダメな時や会社が年収アップの交渉に応じてくれない場合や、前向きに検討してもらえないようならまずは地道に活動してみてもいいかもしれません。
乗車率をあげる
集客情報をかき集めたら、次は実行に移さなければなりません。情報を集めるだけではただの宝の持ち腐れなので活用しなければなりません。
集客情報を集めたら乗車率を上げるようにあとはさらに地道に活動していきます。乗車率をあげることで歩合の結果に直結していきます。
思い切って転職する
タクシー運転手として年収が上がるように今の職場で努力したり、会社と交渉したりしたけど、年収が上がらなかったら思い切って条件のいいところへ転職することも年収を上げるための一つの方法です。
転職先の選び方1:転職サイトを活用する
転職を考えた時に最もメジャーな方法は、転職サイトを活用することです。
転職サイトは、職種や勤務地だけでなく、細かな条件を入力して検索できるようにまでなっています。自分の条件を入力して検索することで理想に近い転職先を探し出すことが可能になります。
転職先の選び方2:転職エージェントに相談する
今より条件のいいところを探すために求人情報を検索したり、見比べて探し出したりすることは難しいことではありませんが、ちょっとした業務の経験やこれまでの実績をうまく交渉材料にして少しでも条件のいいところへ確実に行きたいのなら、転職エージェントに相談するのも一つの選択肢です。
年収をアップさせるための求人の選び方
タクシー運転手で年収をアップさせるための転職先の探し方は、何があるのかポイントをまとめてみました。
年収相場が今よりも高いところを探そう
タクシー運転手の求人は新聞広告やネット、雑誌などで見つけることができます。特にネットで探す際には今の条件よりいいところを条件設定して検索するだけで簡単に見つけることができます。
残業代はちゃんと出る?
タクシー運転手の残業代は基本的には支給されます。残業代は今までタクシー会社によって支給されていないこともありました。
しかし、ここ最近タクシー会社の残業代を巡ってタクシー運転手が提訴したことでタクシー運転手の残業代は払われるようになりましたし、もし、今の会社で残業代が払われていないのなら払ってもらえる可能性は高まります。
ただし、注意が必要なのは完全歩合制で働いているタクシー運転手の場合は、残業代を支払ってもらえる可能性は極めて低くなります。
交通費や福利厚生は?
タクシー運転手には交通費の支払いや福利厚生は完備されています。
経験者が教える、実際に年収がアップしたのはこんなとき
客回転率が上がった時
客回転率をあげると年収がアップします。タクシー運転手は基本給以外に歩合があります。
歩合は、タクシー会社により査定ポイントが異なりますが、どれだけお客様を乗せたのかが査定基準になりますので客回転率をあげることはすなわち歩合の報酬を増やすことができます。最終的には自分の年収を増やすことにつながります。
筆者が年収をアップさせたケースは、今まで道を流してお客様を獲得していた筆者は最初あまり歩合がよくありませんでした。
もっと効率を上げなければ、もっと長距離のお客様を獲得しなければならないと考えていましたが、長距離のお客様が現れるであろう場所はベテランのドライバーによって占拠されているため、難易度が高いと感じていました。
そこで短い区間のお客様でも多く集めることで歩合をもらえることができると考えて、その日から集客できそうな場所をリサーチし効率よくお客様を獲得することができるようになったため、歩合を頂くようになりました。
歩合のある場合とない場合は月収で8万円くらい変わるため、今では歩合は大事な収入源です。
同じルーティンを続けることができる
タクシー運転手として稼ぐためには長距離のお客様を獲得したり、効率よくお客様を獲得することです。しかしそれ以外にも同じルーティンを続けることができる場合も年収アップにつながります。
例えば、何時頃にはどの駅前あたりとか商業施設あたりとか同じ場所を毎日同じような時間に走ることで、普段タクシーを使わない人でもここにいたらタクシーがいるという印象を残すことができますし、待っていてもお客様は来ませんので、ルーティン化して毎日繰り返すことで少しずつお客様を獲得するチャンスを作ることができます。
同じルーティンを続けることで筆者は少しだけですが年収を上げることができました。
まとめ
今回はタクシー運転手の年収事情について紹介してきました。
タクシー運転手は、第二の仕事として最近人気を集めていて、セミリタイヤした人や地元にUターンするための職業として選ばれることがあります。
タクシー運転手も稼ぐチャンスは大いにあるため、タクシー運転手の仕事が気になった人は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
最終更新日:2019年6月26日