新聞記者の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・手当


早朝から深夜まで激務なイメージの「新聞記者」、その年収相場はどのくらいなのでしょうか。

日々私たちに新しい情報を詳細に届けてくれる新聞記者の仕事ですが、それに見合うだけの年収を得られるのでしょうか?

この記事では、実際に新聞記者として働いた経験のある筆者が、その年収事情について詳しく解説していきます。

新聞記者の年収は600万円~800万円が相場

新聞記者の年収は、年代や所属部署、夜勤の有無などによってかなり幅があるので、一概には言えません。

しかし全国紙や、県をまたがって新聞を発行する「ブロック紙」の新聞社に勤務すると、生活には困らず人並み以上の生活ができると言えます。

とは言え、最近は出版業界と同様、各新聞社ともに新聞の部数が軒並み落ちている影響で、以前と比べて羽振りは特別良くはありません。

新聞記者の年収の構成要素

新聞記者の年収は、「基本給」と「ボーナス」の構成になっている場合が多くあります。

では、基本給とボーナスはそれぞれ、どれくらいもらえるのでしょうか?

基本給・能力給・歩合はどれくらい?

基本給は新人の研修期間でも月額25万円、30代になると平均月額30万円~40万円程度…と勤続年数に応じて増えていきます。

その基本給に、各種手当等が合算されます。

保険料や年金など諸々引かれても、充分生活に困らないでしょう。

そもそも仕事が忙しすぎてお金を使う暇がない、と言う記者も多くいます。

能力給、歩合は?

記者の収入において、能力給や歩合はあまりありません。

しかしスクープを出すことで評価されると、翌年の年収に反映されることがあります。

特に、社内の社長賞や、新聞協会賞などを受賞すると、良い仕事をする記者として注目されるので年収アップの可能性は高まります。

賞与(ボーナス)はどれくらい?

ボーナスは給与の3ヶ月から4ヶ月分支給される会社も多いので、若手であってもボーナスだけで年額100万円を超えるという人も多いでしょう。

今の若い人は堅実な方が多いので、将来に備えてボーナスだけでもまるまる貯金しておくという人も少なくないようです。

各種手当てはどういったものがある?

新聞記者は夜勤がつきものなので、「夜勤手当」があります。

また一般の企業と同様、「住宅手当て」「家族手当」「寒冷地手当」などの各種手当も手厚いところが多いようです。

新聞社の中には古い体制のところも多く、家族を持つ男性社員に手厚い制度が整えられていた時代もありますが、男女ともに独身者が増え、そうした時代背景を反映して平等性を担保する新聞社も出てきています。

新聞社の中でも、いわゆる外回りをして取材する外勤記者と、社内で編集業務を行う内勤の記者に分かれますが、外勤記者は会社の携帯を持たされいつでも呼び出される状況にあるので、「外勤手当」がつくところもあります。

新聞記者の年収を新卒や雇用形態別に見る

一口に新聞記者と言っても、新卒か中途採用かによっても年収は異なります。

ここでは、新聞記者の年収を新卒・中卒や雇用形態別に見ていきます。

新卒採用の新聞記者の年収

記者として新聞社に入社したら、10年以上は現場を回って取材、執筆の繰り返しです。

平社員ならぬ平の記者というイメージですね。

経験年数によって年収は上がっていくでしょうが、初任給はだいたい手取りで月額25万円程が相場です。

ボーナスが高い会社も多いので、年収だと500万円~600万円程になります。

ただし、新人記者は大体が警察担当となり、早朝でも夜中でも事件や事故が発生すれば現場に駆けつけなければなりません。

また警察署の中にある記者室に泊まり込む泊まり勤務も入ってくるため、体力的にもかなり厳しい仕事と言えます。

年収が高い分、休日を返上したり、夜中も働いたりする覚悟はしておいた方が良いでしょう。

経験を積んでからは?

新聞社では30代半ばまで若手の記者として扱われ、様々な取材を経験します。

その後、早ければ30代後半で「キャップ」と呼ばれる新人記者を育成する立場になります。

キャップになると、自分自身も取材をしながら若い記者の原稿をチェックしなければならないため、より激務となることが多いでしょう。

もちろん年収もその分アップします。

新聞社の規模によっても年収はかなり異なりますが、ある程度大きな規模の新聞社であれば、年収600万円~800万円は見込めるでしょう。

実際、新聞記者の家庭では、子供を早くから私立の学校に入れたり、お受験に忙しいという人たちも多いようです。

新聞記者は、大体2~3年で転勤がありますが、この年代になると一等地にマンションや一戸建てを購入する人も出てきます。

社会人が転職する場合の新聞記者の年収(正社員)

新聞社は、朝日、読売新聞など全国で新聞を発行している所謂全国紙が最も大きな規模の会社です。

規模としては、その次に西日本で発行している西日本新聞などのブロック紙となり、さらに一つの県で発行している県紙と呼ばれる新聞社が続きます。

さらに一つの県の中でも、一部地域のみで4ページほどの新聞を発行している地域紙もあります。

一般的には、規模が大きな会社であるほど、年収も高くなってきます。

そのため、県紙で記者としての経験を積んでから、ブロック紙や全国紙への転職を目指す人もいます。

分かりやすい文章を書くのはある程度トレーニングが必要なので、一定の技術が身につけば、年収の高い会社へのステップアップも可能でしょう。

転職した場合は、前職での経験が考慮されるので、30代の場合年収600万円は固いと思われます。

ちなみに、新聞記者は労働時間がとても長いので、県紙などで働いていると待遇がそれほど良くないと感じて疲弊してしまう人も多いようです。

パート・アルバイトの新聞記者の年収

最近は新聞社でも原稿の執筆を外注するケースが増えてきています。

ただし記者としてパートやアルバイトで新聞社に採用されることは、ほとんどありません。

どういうことかというと、雇用契約を結ぶのではなく、ライターとして原稿料を支払う形式になるのです。

執筆者の能力や経験、専門性、原稿の長さによって原稿料はピンキリですが、最低でも1本3,000千円程度は支払われるようです。

取材には最低でも1時間程度かかりますし、取材現場までの移動時間、執筆時間も加味して時給換算すると、それほど高くありません。

ただし、知名度があり得意分野があるプロのライターは、1本1万円以上ということもあり得ます。

新聞記者では、最高でどれくらいの年収まで目指せるの?

新聞記者として定年まで勤めあげると、その分年収も高くなります。

50代になると、多くの新聞記者は編集員や論説委員、デスクと呼ばれる役職に就くことになります。

それぞれの詳しい仕事についての説明はここでは省略しますが、新聞社においては非常に責任のある仕事です。

勤続年数が長い分、年収も当然アップし、大手の新聞社では年収が1千万円を超える人も出てきます。

ただし、新聞社の出世競争に敗れると、それ程の年収は見込めないでしょう。

現場を回る記者時代にスクープを連発するなどして活躍した記者は、それだけ出世が保障されます。

そして、50代後半で役員になるなど会社を背負う立場となります。

役員になれるのはほんの一握りですが、年収1,500万円~2,000万円を超える人も出てきます。

新聞記者はどのような勤務先だと年収が高くなるの?

ほかの業種と同様、大手の新聞社の方が年収が高い傾向にあります。

そして、特定のエリアのみで新聞を発行する地方紙だと年収は低く、最近では倒産に追い込まれる新聞社もあります。

できれば安定した年収の新聞社を選びたいですね。

今後、記者として安定して働いていくためには、会社の規模だけではなく、新聞の部数が減少傾向にある中でどう経営を続けていくかもポイントになるでしょう。

全国紙で働く新聞記者の年収

全国紙の記者の中には東大や京大出身者も多く、概して年収が高いです。

ただし全国紙であっても、最近の新聞不況を反映して、待遇があまり良くない新聞社も出てきています。

通信社でも、大手の新聞社に記事を配信する通信社は待遇が良く、小さな新聞社に記事を配信している通信社は年収が低い傾向にあります。

全国紙や通信社の記者は、全国各地を2~3年ごとに転勤することになりますが、比較的大きな街に赴任するので、日常生活を送るには不便はないでしょう。

新聞は部数に応じて広告料も決まるので、部数が落ちると購読収入だけでなく広告料も減ってしまいます。

新聞は今後もネットニュースに負けてしまい、大幅な部数増加は見込めないことから、新聞記者の経験を活かしてネットニュースの記者に転身する人もいます。

ブロック紙の新聞社で働く新聞記者の年収

比較的広域なエリアで新聞を発行する「ブロック紙」の記者でも、40代で年収800万円、50代で年収1,000万円を超える人も出てきます。

そして新聞記者同士の社内結婚も多いので、夫婦ともに収入を合わせると、月収で200万円近く稼ぐ世帯も珍しくありません。

最近は結婚や出産後も仕事を続ける女性記者も増えてきました。

西日本で新聞を発行する「西日本新聞社」では、広範囲にわたって転勤を伴うため、夫婦が別居しながら仕事を続けるパターンもあります。

産休や育休を取ると、出世はその分遅れてしまう可能性が高いです。

しかしながら新聞社を退職すると、同じ位稼げる仕事につける見込みは少ないため、生活のためにも仕事を続ける人が多いのです。

県紙、地方紙で働く新聞記者の年収

「岩手日報」や「秋田さきがけ」、「沖縄タイムス」のような県内で新聞を発行する県紙の場合、全国紙やブロック紙の記者に比べて、年収はそれぞれの年代で、100万円程落ちると考えて良いでしょう。

発行部数が少ない分会社の規模も小さく、収入も少なくなるためです。

記者職は若干名しか採用されないので、希望する新聞社に入れなかった場合まずは小さな新聞社で経験を積むという人もいます。

しかし地元紙にとって、地元のネタを全国紙の記者に先に記事にされてしまっては、地元紙としてのプライドが傷つけられるため、記者として朝も夜も長時間労働を強いられると言う点では、労働時間はあまり変わりません。

そのため長時間きつい労働をしているのに、賃金が比較的安いと感じる記者も多いようです。

そしてある程度の実績を積んだら、より良い待遇を求めてテレビ局や大きな規模の新聞社に転職する記者が急増しています。

このため、地方新聞では中堅の記者が抜けてしまい、良質の記事を出せなくなるという負のスパイラルに陥っています。

スクープを出せないために更に部数が減り、社員の待遇を良くすることもできないのです。

特に地方では、新聞事業を成り立たせることが難しく、休刊に追い込まれる新聞が相次いでいます。

地域紙、タウン紙で働く新聞記者の年収

1つの都道府県の中の更に狭いエリアのみで発行する新聞もあります。

これらは全国紙とは異なり、見開き4ページに地元のローカルニュースを掲載するタウン誌に近い形です。

4ページしかないため広告収入もあまりなく、記者の数も少ないのが現状です。

このため年収350万円〜400万円という記者もザラでしょう。

新聞を購読する読者は主に65歳以上の高齢者と言われています。

その読者が今後更なる高齢化により、新聞が読めなくなったりしていくと、読者がどんどん減っていってしまいます。

新聞社としてだけでなく記者として生き残るためにも、年収の高い新聞社への転職が必須となるかもしれません。

これから新聞記者になる人へのアドバイス

新聞記者は激務ですが、とてもやりがいのある仕事です。

新聞記者を目指す方は、四季報や会社の採用ホームページなどを参考に年収をチェックしてみると良いでしょう。

またこれからの時代、どのように経営を続けていくのかについてきちんとビジョンを持っているかどうかも大切です。

大手の新聞社に新卒で入るのは狭き門ですから、転職を前提に、まずは身近な新聞社に入社するというのも良いでしょう。

まとめ

新聞記者は年収が比較的高い職業です。

しかし、年収や安定性のために働いている記者は、あまり長続きしない傾向にあります。

年収が高くても、ブラック企業と言っても良い程、あまりにも激務だからです。

年収以上に、やりがいや記者の仕事の面白さに魅力を見いだせれば、生涯続けられる仕事になるでしょう。

これから新聞記者を目指す方や新聞記者としてステップアップを図りたい方にとって、この記事が参考になれば幸いです。

最終更新日:2019年7月1日

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