社会福祉士の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・各種手当


国家資格である社会福祉士は、現在の社会で大きな役割を果たしています。

高齢化、児童の虐待、貧困などの問題が取り沙汰される今、その需要は高まるばかり。

社会福祉士国家資格合格率は30%未満と難関、仕事では深刻な問題と向き合わなくてはなりません。

そんな社会福祉士の年収を詳しくご紹介します。

社会福祉士の平均年収は400万円が相場

社会福祉士の資格を取得している方は、多くの分野で仕事をしています。

主に、

  • 病院
  • 老人福祉施設
  • 児童福祉施設
  • 社会福祉協議会
  • 行政機関
  • 障害者支援施設
  • NPO団体

など、就職先が多いため、年収も一概には言えません。

病院や社会福祉協議会、行政機関では年収は高く、平均して500万円から600万円ほど。

それ以外の施設や事業所では、平均年収は400万円ほどとされています。

就職先だけでなく、勤続年数やこれまでの経験、役職によっても年収は異なります。

社会福祉士の年収・給料の構成要素

社会福祉士の年収は、「基本給」「各種手当」「ボーナス」の構成になっている場合が多くあります。

3つの項目にわけて、詳しく説明していきます。

基本給はどれくらい?

社会福祉士の基本給は、平均して20万円ほど。

新卒、経験ありで金額に差が発生してきます。

新卒の場合は15万円から20万円、経験ありの場合は20万円から23万円、経験年数が長かったり、役職につくことで25万円以上の基本給というのが、社会福祉士の現状です。

賞与(ボーナス)はどれくらい?

平均して、ボーナスは年に2回、3ヶ月分という施設や事業所が多い傾向にあります。

病院や、行政機関、社会福祉協議会ではほとんどの場合ボーナスがもらえますが、小さな施設や事業所ではもらえないという場合も。

求人を見る際にはしっかりチェックしておきましょう。

各種手当てはどういったものがある?

医師や薬剤師の資格が「業務独占」であるのに対し、社会福祉士の資格は「名称独占」と呼ばれています。

医師や薬剤師のように、その資格が無ければ仕事ができない、というわけではありません。

人手が足りていないという状況もありますし、未経験・無資格で生活相談員などの仕事をしている方も多く居ます。

そのため、社会福祉士の資格を取得している方がもらえるのが「資格手当」です。

平均して5,000円から10,000円ほど。

もらえない場合もあります。

また、老人福祉施設、児童福祉施設、障害者支援施設では、入所施設の場合夜勤や宿直がある場合も。

そういった場合にもらえるのが、夜勤手当や宿直手当です。

「社会福祉士なのに夜勤があるの?」と感じる方も居ますよね。

確かに、社会福祉士の主な仕事は、利用者やその家族との面談、関連機関との連絡や調整を行うことです。

しかし、施設や事業所によっては、利用者との軽作業など、実際に体を動かすこともあります。

介護スタッフの人手が足りていない、という職場もありますし、夜勤や宿直があるかは施設や事業所によってそれぞれ。

入所施設は、24時間365日の見回りが必要です。

夜間の負担は、心身共に重いですし、人手が足りない夜間は特に責任感と緊張感をもって仕事をしなくてはなりません。

そのため、夜勤手当や宿直手当がもらえます。

社会福祉士の年収を新卒や雇用形態別に見る

新卒や勤続年数によって大きく異なる社会福祉士の年収。

ここでは、社会福祉士の年収を新卒や雇用形態別に見ていきます。

新卒の場合の年収

新卒の場合は、平均して年収は300万円ほど。

施設や事業所によっても異なります。

横浜市の公務員の新卒年収を例に挙げて考えていきましょう。

行政機関で働く場合は、社会福祉士の試験に合格すること、公務員試験に合格することが必要となります。

横浜市には、社会福祉区分という枠が存在し、2019年度新卒の場合は80名程度の採用予定です。

新卒の月収は、20万円。

横浜市の2018年冬期ボーナスの平均は、約98万円です。

ボーナスの支給は年に2回なので、年収は400万円ほど。

次は、介護老人保健施設の年収を例に考えていきます。

東京都の施設で募集されており、月収は19万円。

ボーナスは年に2回、計2.8か月分なので、年収にすると281万円となります。

経験によって給料やボーナスの金額は異なるため、この限りではありません。

しかし、施設や事業所に比べて、圧倒的に公務員のほうが年収が高いことが分かります。

社会人が転職する場合の年収(正社員)

こちらでも、横浜市の公務員の年収を例に挙げて考えていきます。

横浜市では、社会人採用を行っており、社会福祉区分は20名程度の採用予定です。

月収はこれまでの勤続年数によって異なります。

22歳で大学を卒業、それと同時に社会福祉士の資格を取得したことを前提に考えていきます。

児童福祉施設で10年間勤続、採用時32歳の場合は月収28万円。

児童福祉施設で18年勤続、採用時40歳の場合は、月収33万円となっています。

経験によって異なりますが、月収の上限は34万円。

このほかに、通勤手当や住居手当がもらえる場合もあります。

ボーナスの平均は約98万円、年に2回ということで、平均年収は600万円ほどとなります。

公務員の年収をご紹介しましたが、次は病院で働く医療ソーシャルワーカーの年収について考えていきましょう。

神奈川県の病院で働く医療ソーシャルワーカーを例に挙げてご紹介します。

平均月収は20万円から23万円となっていますが、経験によって加算されます。

ボーナスは年に2回、計4.79か月分です。

年収にすると、380万円ほどとなります。

公務員との年収を比べると、大きな差が生まれることが分かります。

パート・アルバイトの場合の年収

将来社会福祉士を目指す学生で、福祉に携わるバイトをしたい!と考えている方も居ますよね。

特に、放課後に働ける放課後デイサービスや、老人福祉施設でのアルバイトを考えている方は多いかもしれません。

横浜市の放課後デイサービスや老人福祉施設での平均時給は、1,100円から1,200円ほど。

福島県郡山市の放課後デイサービスの平均時給は、950円から1,000円ほどです。

地域によって時給は異なりますが、最低賃金を大きく上回る額。

飲食店やコンビニなどに比べれば、比較的高い時給です。

学生は、授業やテスト、サークル等もありますし、月収や年収は人によってそれぞれです。

経験を積みたい、もっと稼ぎたい!という学生は、夏休みや春休みなど、長期休暇を利用してアルバイトすることをおすすめします。

パートの場合も、時給は平均して1,200円ほど。

時間の融通が利く場合がほとんどなので、子育て中の方や親の介護をしている方などにおすすめです。

社会福祉士の仕事は、サービスや制度、法律などの知識を持っていなくてはなりませんが、それらは年々変わっていきます。

そこに対する不安や、ブランクが気になり、復職することを避けてしまう方も居ます。

パートの場合は実際に現場を見ることができますし、比較的自分の時間も確保しやすいです。

一旦福祉の現場から離れた方も、まずは働きやすいパートから再チャレンジしてみては。

社会福祉士では、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?

社会福祉士の年収についてご紹介しました。

「仕事の割に低いな…」と感じた方も多いのではないでしょうか。

公務員以外でも、施設や事業所で経験を積むこと、役職につくことで年収は500万円ほどを目指せます。

ただ、役職や運営の仕事につくことは、信頼されることやリーダーシップ性が問われます。

社会福祉士ではどういった勤務先だと年収が高くなるか?

勤務先によって年収が大きく異なる社会福祉士。

それぞれの分野で働く場合の仕事内容や、その年収をご紹介します。

行政機関で働く場合の年収

先ほどもご紹介しましたが、行政機関で働く社会福祉士の年収は、そのほかの施設や事業所と比べて圧倒的に高く、600万円ほど。

しかし、その役割は責任も重く、深刻な問題に直面することも。

地域の福祉事務所や児童相談所で働くことがほとんどとなりますが、メディアでも取り上げられるように、福祉的な問題やそれに伴う事件も多くなっています。

ごみ屋敷問題、高齢者の孤立、孤独死の現場、児童の虐待、貧困など、住民が生活を営む上で深刻な問題と向き合わなくてはなりません。

病院で働く場合の年収

病院で働く社会福祉士は、医療ソーシャルワーカーと呼ばれています。

先ほどもご紹介したように、年収は400万円ほど。

病院に入院している方やその家族と面談を行い、今後の生活や治療費等のサポートを行います。

医師や看護師と共に、院内のカンファレンスに参加するほか、病院外の関連機関との調整を図ることも大切な仕事です。

医療用語を理解すること、サービスや制度を理解すること、関連機関との連絡など、面談技術だけでなくたくさんの知識を持っていなければなりません。

しかし、患者さんやその家族が事務職の一つと認識していることもあり、その知名度の低さは今後解決すべき課題です。

社会福祉協議会で働く場合の年収

公務員の給料に準じた年収となるため、500万円から600万円ほどの年収が見込める、社会福祉協議会の職員。

地域によって抱える福祉的な問題は様々です。

都心部であれば、高齢者の孤立防止、災害時の要支援者についてなどが主な問題となっています。

地方だと、地域活性化、住民の居場所づくりなど、それにまつわる活動を行っています。

このように、分野問わずの仕事をするため、福祉全般の知識が必要な仕事です。

行政機関よりも身近に、住民と寄り添うことが大切です。

児童福祉施設で働く場合の年収

児童福祉施設で働く場合、平均年収は400万円とされています。

社会福祉士は児童指導員と呼ばれ、施設で暮らす子どもたちの生活補助や、手続き等を行います。

施設で暮らす子どもたちは、虐待や貧困など、深刻な問題を経験した子どもたちがほとんど。

はじめは人見知りだったり、できないことが多い子どもたちも。

そんな子どもたちの成長や笑顔を間近で見られる仕事で、やりがいを感じることの多い仕事です。

障害者支援施設で働く場合の年収

障害者支援施設、といっても入所施設、デイサービス、就労支援など施設の形態は様々です。

年収は平均して350万円ほど。

役職についたり、運営側に参加することで、年収アップが目指せます。

仕事内容は、生活補助や行政等との手続きなど多岐にわたります。

利用する方の性別や年齢も様々です。

地域でよりよく暮らすためにどういった働きかけを行うか、という問題が挙がっている昨今。

今後ますます需要が高まる仕事と言えるでしょう。

老人福祉施設

老人福祉施設で働く社会福祉士のほとんどが、生活相談員と呼ばれています。

年収は平均して350万円から400万円ほど。

高いとは言えませんが、高齢化が進む現代、必要不可欠な仕事です。

役職につくことや転職することで、年収アップが目指せる仕事でもあります。

施設の数が多いこと、それでも人手が足りないことで、社会福祉士有資格者を募集する求人がネット等に多く掲載されています。

また、施設内だけでなく、関連機関や地域との架け橋となる生活相談員。

施設内はもちろん、地域の中での環境整備、暮らしやすい街づくりが進められる中、とても大きな役割を担っています。

社会福祉士の年収の決まり方や、年収が高い人の条件・スキル・特徴は?

年収が高い社会福祉士は、どのような経験やスキルがあるのでしょうか。

その特徴を踏まえて、年収を上げる方法を考えていきましょう。

勤続年数が長い

公務員の例をご紹介しましたが、社会人採用でも、勤続年数によって給料に差が生まれることが分かります。

転職はもちろんですが、同じ施設内で長く働けば、給料アップが目指せます。

ただ、小さな施設や事業所では、勤続年数が長くても給料があがらない、なんてことも。

そういった場合には、これまでの経験を活かして、勤続年数を加味してくれる職場に転職することを考えてみては。

役職についている

施設や事業所の役職につくことで、給料が上がったり、役職手当がもらえたり、結果的に年収アップにつながることも。

ただ、役職につくには、経験はもちろん、職場で信頼されているか、リーダーシップ性があるかが問われます。

これまで以上に責任を持ち、仕事をしなくてはなりません。

独立している

最近では、独立して働く社会福祉士も増えてきています。

働く中で、制度と制度のはざまに挟まれる方、施設や事業所ではどうしても手が回らない部分など、社会福祉士の課題を感じる方も少なくありません。

時代背景を踏まえて、成年後見人制度に特化した活動や、弁護士事務所との連携などを行う社会福祉士も居ます。

運営や金銭面など経営の知識、そして失敗するリスクも高い独立。

成功すれば、これまでよりも圧倒的に高い年収を得る仕事ではあります。

社会福祉士として年収をアップさせたい人がやって欲しい4個のこと

社会福祉士の年収をご紹介しましたが、あくまで平均年収であって、人によってばらつきがあります。

そんな中でも、年収を上げるにはどうすればいいのか、4個の秘訣をご紹介します。

役職を目指す

先ほどもご紹介しましたが、役職につくことで、役職手当がもらえる、給料がアップするということも。

しかし、役職につくにはそれなりのリスクも。

一つは、リーダーシップ性が問われるということ。

もう一つは、本気で目指さないと役職につける可能性は低いこと。

勤続年数が長いだけでなく、これまでの経験や信頼度が問われます。

転職したい、仕事を辞めたい、と感じても、すぐ行動に移せない、というリスクもあります。

独立する

成年後見人制度に特化した活動や、弁護士事務所等との連携、NPO団体など、社会福祉士の仕事は年々範囲が広まっています。

福祉の知識はもちろん、運営等の知識を身に着けることも必要ですし、成功するかはなんとも言えません…。

リスクは高いですが、成功すれば年収は倍以上になる可能性も。

転職する

一番リスクが少なく、年収をアップさせる方法は、ズバリ転職することです。

年齢制限はありますが、公務員になることもできますし、今より年収の高い職場に経験を活かして転職することもできます。

また、最近では福祉の職場に限らず、福祉の視点が役に立つベンチャー企業も増えてきています。

これまでの経験が加味された給料となる場合がほとんどですし、キャリアアップを目指すなら、転職を視野に入れてみては。

資格を取得する

精神保健福祉士、介護福祉士、介護支援専門員など、合わせて資格を取得している社会福祉士も多く居ます。

仕事をしながらの勉強は、正直難しいです。

しかし、社会福祉士の資格を取得していれば免除になる科目もありますし、職場の幅が広がる可能性も。

これから社会福祉士の仕事を目指す方へのアドバイス

「仕事の割に年収が低い…」と、この記事を読んで感じた方も多いでしょう。

しかし、職場によっては年収アップが目指せる仕事ということも、分かっていただけたでしょうか。

公務員や医療ソーシャルワーカーなど、比較的年収が高い職場に就職したい!という方も多いですよね。

他の施設や事業所での仕事も、魅力があってやりがいを感じる仕事です。

これらの仕事に就くために、一番大切なことは、社会福祉士の国家試験に合格すること。

中には、内定が決まっていても、大学4年生3月の結果発表で不合格であれば、内定取り消しになる職場もあります。

大学生であれば、学内の講座や試験対策を受講する、社会人であれば、研修会に参加するなど、常に向上心を持ち続けなくてはなりません。

また、相談援助が主となる仕事のため、日ごろの話の聞き方や接し方が、役に立つことも。

コミュニケーション能力を身につけておくことも大切です。

専門的な勉強だけでなく、視野を広くして、周りの物事と積極的に関わっていきましょう。

最後に

社会福祉士の年収について、詳しくご紹介しました。

社会福祉士が直面する問題は、深刻かつ複雑化していっています。

それほど、社会福祉士の仕事が重要であり、需要があるということ。

情報社会が進む中でも、人にしかできない仕事です。

この記事が社会福祉士を目指す方の参考になれば幸いです。

最終更新日:2019年7月18日

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