教師の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・各種手当


多くの人が学校に通い、教師という職業の方から様々なことを教わって大人になっています。

その教師という職業は簡単なものではなく、過酷な労働状況にあると現在多方面から指摘を受けています。

この記事ではそんな教師の年収について、給料の構成要素や小中高などの学校別による給与の比較、また、どのような勤務先が高い給与を得られるのかなどを紹介していきます。

教師の平均年収は600万円から650万円が相場

教師の平均年収は、勤続年数が15年以上の40代であれば約650万円程度です。

教師は年齢や経験年数、役職などに応じて「号俸」と「等級」が決められます。

給与はその「号俸」と「等級」から算出され、概ね20代で400万程度、50代で700万程度が平均的な年収です。

教師の年収・給料の構成要素

それでは教師の年収についてもっと詳しく紹介していきます。

教師の給与は、「基本給」「教職調整額」「教員特別手当」「賞与(ボーナス)」などの構成になっている場合が多くあります。

そのほかにも、地域や学校の種類によって「へき地手当」や「産業教育手当」「調整額」などや、部活動の指導などを土日に実施すると支払われる「特殊業務手当」などもあります。

それぞれ解説していきます。

基本給・能力給・歩合はどれくらい?

採用された県によって多少金額は異なりますが、基本給は大卒の初任給で20万円ちょうど程度が平均的です。

教師の給与はまず、役職によって「等級」が決まります。

基本的には大卒であれば最初は2級からスタートです。

その「等級」の中で、年齢や経験年数に応じた「号俸」で給与が決まります。

ほとんどの教師が毎年4月に昇級となりますが、その時には「等級」ではなく「号俸」が上がっていき、基本給が上がるようになっています。

日々の売上などによって組織の利益が変わるような企業とは異なる形態のため、能力級や歩合といった制度はありません。

賞与(ボーナス)はどれくらい?

賞与は月収×4.5ヶ月分が目安となる学校が多いです。

そのため年代ごとの平均月収で見ると、20代で約110万円(月給25万円)、30代で約160万円(月給35万円)、40代で約290万円(月給60万円)程度です。

企業だと景気によってボーナスカットなどがありますが、基本的に教師の場合は景気によってボーナスが左右されることはありません。

教員の唯一安心できるところはこの点かもしれません。

また、私立学校の場合はこの賞与の制度が公立学校とは大きく変わる学校もあります。

各種手当てはどういったものがある?

教師の手当はまず、企業で言うところの残業代として支給される「教職調整額」、優秀な人材が教員になってもらうために定められた法律に沿った「教員特別手当」があります。

「教職調整額」は、教師は時間外労働なども含まれやすい職であるということから月給の4%程度が支給される、見込みの残業代です。

これが払われているため、どれだけ残業しても遅くまで授業準備や教材研究をしても、残業代が支払われることはありません。

他には部活動を土日に行った場合に支給される「特殊業務手当」がありますが、これは土日のみなので平日の部活動指導はこれにはあたりません。

また、「住居手当」「通勤手当」なども個人差がありますが支給されます。

教師の年収を学校別・雇用形態別に見る

ここでは、小学校、中学校、高校、臨時職員、私立教師の年収を学校別・雇用形態別に見ていきます。

小学校教師の場合の年収(公務員)

小学校教師の年収は40代だと約640万円です。

これは月給約33万円と、各種手当が約6万円(上記手当のほか扶養手当等も含む)程度を合わせた額です。

中学校教師の場合の年収(公務員)

中学校教師の年収は40代だと約660万円です。

これは月給約34万円と、各種手当が約7万円程度を合わせた額です。

中学校、高校になると小学校とは異なり、教科ごとに教師が授業を行うようになります。

教師も教科ごとに採用するため、臨時職員や非常勤職員など異なる勤務形態も出てきます。

高校教師の場合の年収(公務員)

高校教師の年収は40代だと約670万円です。

これは月給約35万円と各種手当が約8万円程度を合わせた額です。

高校になると、小学校や中学校より部活動の指導などが増えることで特殊業務手当なども僅かですが多くなり、多少手当にも差が出ています。

臨時職員の場合の年収

臨時職員は、正規職員のように学級担任や授業、部活動の指導など勤務内容はほぼ同じですが、契約が1年ごとに更新されるので勤務形態が大きく異なります。

そのため給与が上がりにくく、40代だと年収は約300万円程度、月給は約21万円程度です。

地域や個人によって各種手当も大きく異なりますが、正規職員と比較すると給与の上限などもあり、同じ仕事内容でも同年代の正規教師よりは低いようです。

私立教師の場合の年収

私立教師は公立と違って共通した給与表がなく、また給与の公表をしていません。

そのため学校による差は大きいですが、年収は40代だと約700万程度、月給約40万円に各種手当を合わせた額です。

教師は、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?

前述したように、教師の給与は役職と年齢、勤続年数によって決められます。

最高の状態は大学卒業後新卒で採用試験に合格し、校長の役職に就くことです。

50代校長であれば、月給約50万円に各種手当が付き、年収は1,000万円以上となる場合もあります。

特に私立学校では中高一貫校などもあり、その校長であればその分多く手当が付く場合もあるそうです。

教師はどういった勤務先だと年収が高くなるか?

教師は激務だったり給料が安いと言われがちですよね。

それでも教師の夢を叶えて、将来的には家族を豊かに養っていきたい!と考える志の高い方も多いです。

ここでは教師の年収が少しでも高くなる勤務先についてご紹介します。

有名私立高校で働く場合の年収

教師の中でも給与が特に高い勤務先は、都内などにある有名私立高校です。

そもそも採用は大学院卒業資格を持っていなければ採用されないなどハードルが少し高いですが、その分初任給も公務員より少し高めで、25万円程度やそれ以上という学校も多くあります。

更に大学などの付属高校であれば経営も安定しています。

特に賞与の面では、一般的に4ヶ月〜4.5ヶ月分支給の時にも6ヶ月分の支給があるなど大きな差が出てきます。

公立学校で働く場合の年収

私立でないと年収が低いかというと、そうではありません。

私立は学校によって勤務体系や制度も様々ですので、土曜日まで毎週必ず授業がある私立学校も多く、年収が高い代わりに休日が少ないなどのリスクもあります。

その点公立学校は土日に授業がなく、近年では休日の部活動実施にも制限ができたので、土日も休むことができる場合もあります。

そんな公立学校で年収を上げるには、大卒の新卒で採用され日々真面目に勤務することで主任や指導主任などの役職に就き、教頭や校長へとステップアップしていくことです。

公立は特に役職によって等級が変わるので、この方法が一番の年収アップの近道となります。

複数の学校で働く場合の年収

これはちょっと裏技ですが、非常勤講師として複数の学校で勤務するケースもあります。

非常勤講師は正規職員や臨時職員とは異なり、自分が担当する授業の時間だけ勤務すれば問題ありません。

公務員であれば1つの授業が2,800円程度で、1つの学校で週16コマ程度持つのが一般的ですので、その場合の月収は約18万円程度です。

しかしこれを上手く組み合わせて一週間フルで授業を入れることで週35コマ〜40コマ程度持つことも可能です。

これができれば、部活動指導や学級担任などを持たなくても月収約45万円を得ることができます。

私の周りにいた方で実際に2つの高校、1つの大学の非常勤講師をやられていた方がいましたが、私立高校の正規教師で進路指導主任をやるよりも給与が良いと仰っていました。

教師で年収をアップさせたい人がやって欲しい5個のこと

ここでは教師が年収をアップさせるためにやってほしいことを紹介します。

教師の年収アップには「役職を上げて等級を上げること」が必須です。

ここでは役職を上げるためにしてほしいことを紹介します。

生徒と保護者に親身に向き合う

教師は生徒に教え、学習させ、様々な力を付けさせるために存在します。

生徒が教師に話しかけている様子を見れば、その教師が日々熱心に親身に生徒に寄り添っているかどうかは誰が見てもすぐに分かります。

それは保護者も同様です。

保護者と教師は同じ生徒のことを考えて話していても見ている場面が違うので、時には意見が噛み合わないこともあります。

そこで保護者から反感を買ってしまうような対応をしていては、生徒の指導がやりにくくなってしまいますよね。

生徒からも保護者からも信頼されている教師は、教師としての指導力が高い証拠ですので、管理職から見てもとても良い印象です。

生徒の学習面のサポートが上手な教師は進路指導主任、生徒とコミュニケーションを上手く取り、生活面の指導ができる教師は生徒指導主任が適しています。

同僚の先生たちと助け合い信頼関係を築く

学校で働くと、運動会や修学旅行などの大きなイベントから教室の机の整理など本当に小さな仕事まで、多種多様の業務があります。

それらも全て教師が自分たちでやり、そしてみんなで助け合うのが職員室という職場です。

職員室で一部の人が必死になって大変な仕事をしている中で、自分には関係ない仕事だからと自分の仕事にだけ夢中になっていると、周りの信頼をかなり失ってしまします。

大変そうな様子を見たら「何かお手伝いしますよ」と、積極的に声をかけましょう。

そうしていれば、教師は情に厚い方も多いので、自分が困った時に助けてくれるようになります。

同僚と上手く信頼関係を築いている教師は、管理職も頼りになる存在です。

教務主任などの候補になるかもしれません。

新しい教育にチャレンジする

今、教育は大きく変わっています。

情報機器の導入や新しい教育理念など、正直年配の先生たちはもうパンク状態です。

そんな中頼りになるのは、柔軟に新しいことを取り入れ実践しようとしてくれる人です。

PCやスマホ、タブレットを活用した教育をいかに生徒にとって有意義なものにできるか、各学校は頭を抱えています。

それらの教育方法を自分で勉強し授業などで取り入れていける教師は、生徒の教育にも学校の運営にも必要な存在です。

こちらも教務主任のほか、新しい教育を推進する委員長などに抜擢されやすいでしょう。

各会議で積極的に発言する

職員会議に学年会議、教科会議、部活動顧問会議など教師は日々様々な会議があります。

それらの会議で黙って参加しているだけでは、お客さんになってしまいます。

しかし教師の中にはそういう人が多いです。

「とにかく早く終わってほしい」と思っているからです。

そんな中、自分で意見を発言したり質問して会議を進めようとしてくれる教師にはリーダー性を感じることができます。

教師をまとめる学年主任や教科主任、教務主任、行事を運営する特別活動主任などになってほしい人材です。

真面目に勤務する

何よりもいち社会人として時間を守り、挨拶をし、期限や規則を破ることなく真面目に勤務する態度が必要です。

最低限の勤務態度はもちろん、昇級するには見本となるような姿勢が求められます。

生徒だけでなく同僚の教師にとっても見本となる真面目な教師は、教頭などに適しているかもしれません。

逆に言えば、教師は真面目に働いていれば昇級しやすい職種とも言えますので、コツコツ頑張ってみましょう。

これから教師になる人へのアドバイス

これから教師を目指そうという方、今大学生であるならば大学院まで進学し、博士号を取得することをオススメします。

大学院卒業であれば教育や自分の専門分野についてより詳しく研究できますし、そのことが学校側にも大変好意的に認められます。

私立公立問わずどの学校も採用されやすく、更には大学の講師になって教授となり更なる年収アップを目指すことも可能ですよ。

また、もう大学院に行くことができないという方であれば、できるだけ早く教員採用試験を受験し合格しましょう。

前述したように教師の給与には勤続年数が大きく関わります。

これは給与だけでなく退職金も同様です。

非常勤講師や臨時講師でも構いませんので、まずは早く教育の場に立って指導経験を積むことで、後々の給与に大きく影響を与えます。

私は教師として中学校や高校で勤務経験がありますが、確かに部活指導や大会で休みはなく、授業準備に毎晩追われる日々で、「もっと高い給料を貰っても良いじゃないか」と感じる日もあります。

しかし、生徒と関われる日々は本当に楽しく輝いています。

給料だけでは得られない生徒たちの青春を味わえることは、大きなやりがいに繋がりますよ。

さいごに

今回は教師の年収について、学校別や平均額をその給与構成を詳しく解説しながらご紹介しました。

夢も大切ですが、生きるためにはお金も重要です。

これから教師を目指そうという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

最終更新日:2020年2月7日

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