検事の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・各種手当


検事はテレビや映画で取り扱われることもあり、職名は聞いたことがある人は多いでしょう。

テレビや映画でヒーロー的に取り扱われているのを見て、自分も検事になりたいと思った人もいるのではないでしょうか。

ただし、検事になる際に、多くの人が気になってしまうのがお金のことです。

ある程度の収入がないと家族を養うことも難しく、そもそも仕事を続けられなくなるかもしれないですよね。

この記事は、検事の収入面に注目しています。

平均的な年収、年収の構成、目指せる年収額の上限、高収入が期待できる勤務先などの、検事の収入面で気になるところを漏らさずに紹介。

最後には、これから検事になる人向けのアドバイスをしています。

検事の平均年収は765万円~898万円が相場

結論からいうと、検事の平均年収は765~898万円です。

検事には、等級があり一~二十に分かれますが、平均は十一~九等級で、その場合の年収を平均としています。

等級の違いにより、検事の年収は異なってきます。

年収をアップするには等級を上げなくてはいけませんが、それには、受験資格を満たした上で、試験に合格する必要があります。

民間の平均年収は近年400万円台前半で推移しています。

民間企業でも収入が多い上場企業の平均年数は、500万円台後半~600万円台前半です。

国家公務員の場合、500万円台後半~600万円台後半で推移しています。

検事の平均年収は、上場企業を含めた民間企業より多く、もちろん国家公務員の平均より上だということが分かります。

したがって、検事になりたての頃は別として、数年以上キャリアを積めば、経済的に困るということはなくなるでしょう。

検察官になるためには、基本的に法科大学院に通い、卒業しなくてはいけません。

その際に数百万円レベルの奨学金という借金をする場合もあるでしょうが、検事になれば充分に返済が可能です。

弁護士と検事はどちらが高収入なのかと考える人もいるでしょう。

民間人である弁護士の平均年収は、800万円~900万円とも1,000万円以上とも言われています(年度により大きく異なる)。

平均だけで考えたら、弁護士の方が平均年収は上かもしれません。

ただし、弁護士の年収は一人で対応する業務量に限界があるため、800万円~900万円以上はあまり伸びないと言われています。

他方、検事は基本的に年齢を重ねるごとに年収がアップします。

そのため、40代もしくは50代の平均年収で考えたら、検事の方が収入は上になるでしょう。

検事の年収・給料の構成要素

検事の収入は、基本給以外にも例えば住居手当や扶養手当、通勤手当などの手当が付く他、賞与に該当する期末手当などもあります。

一般的な公務員と同等レベルの福利厚生が整っています。

ちょっと残念なところを言えば、他の一般的な公務員にはある残業代金を貰える制度「超過勤務手当制度」の適用はないです。

民間でも責任重大な立場になると残業代金が支払われなくなりますが、それと同じこと。

ただし、検事の年収は他の国家公務員より多く、収入面では公務員の中でも恵まれています。

基本給・能力給などはどうなっているの?

検事の給料(俸給)月額は、検察官の俸給等に関する法律の「別表(第二条関係)」に記載されています。

具体的な数字は以下の通りです。

  • 一号 1,175,000円
  • 二号 1,035,000円
  • 三号 965,000円
  • 四号 818,000円
  • 五号 706,000円
  • 六号 634,000円
  • 七号 574,000円
  • 八号 516,000円
  • 九号 421,500円
  • 十号 387,800円
  • 十一号 364,900円
  • 十二号 341,600円
  • 十三号 319,800円
  • 十四号 304,700円
  • 十五号 287,500円
  • 十六号 277,600円
  • 十七号 256,300円
  • 十八号 247,400円
  • 十九号 240,800円
  • 二十号 234,900円

俸給月額が法律より定められているということは、検事は収入面で非常に安定しているということです。

もし俸給月額を変更する場合には、法改正をする必要があるため、高いハードルがあります。

収入が安定しているということは、お金のことを考えずに公務に専念できるということです。

この点が検事の仕事の素晴らしい点です。

検事は、司法試験や司法修習生考試に合格した後に法務省の面接に通れば、なれます。

検事になれる人は、司法試験に合格した中でも優秀な学力がある方のため、20代で任官する場合が多いでしょうが、二十等級からスタートです。

その後、問題なく仕事をこなしていれば、10年後八号程度まで上がります。

一号までになるには30年以上の勤続年数が必要となり、検察庁にかなり貢献する必要があります。

検事は二十等級からスタートしますので、234,900円に住居手当や扶養手当などを含めると、初任給は約46万円となります(一年目の年収が期末手当や勤勉手当含めて500万円~600万円程度で、12分割で計算)。

手取りになると、年収ベースで約420万円、月給ベースだと約35万円ですね。

ちなみに、検事は検察官の区分です。

検察官は、他にも、検事総長・次長検事・検事長・副検事という人たちが存在しています。

検事総長・次長検事・検事長は、内閣の任免や天皇の認証が必要な検察庁のお偉いさんたちです。

例えば、検事総長は、最高検察庁の長で庁務を掌理し、全ての検察庁職員の指揮監督が仕事です。

副検事は簡易裁判所に対応する区検察庁で勤務することになり、捜査や公判、裁判の執行の指揮監督などを行います。

なお、検事は、司法試験に合格して司法修習を終わらせ、検察庁に検察官として採用された人のことです。

副検事は、検察官事務官を一定期間以上勤め上げ、検察庁の内部試験を合格した人のこと。

検事総長・次長検事・検事長・副検事に関する俸給月額も、検察官の俸給等に関する法律に記載されています。

  • 検事総長 1,466,000円
  • 次長検事 1,199,000円
  • 東京高等検察庁検事長 1,302,000円
  • その他の検事長 1,199,000円

以下、副検事です。

  • 一号 574,000円
  • 二号 516,000円
  • 三号 438,900円
  • 四号 421,500円
  • 五号 387,800円
  • 六号 364,900円
  • 七号 341,600円
  • 八号 319,800円
  • 九号 304,700円
  • 十号 287,500円
  • 十一号 277,600円
  • 十二号 256,300円
  • 十三号 247,400円
  • 十四号 240,800円
  • 十五号 234,900円
  • 十六号 223,600円
  • 十七号 215,800円

賞与(ボーナス)はどれくらい?

検事の賞与(期末手当)の目安は、夏冬分合計で以下の通りです。

  • 20代前半 約87万円
  • 20代後半 約109万円
  • 30代前半 約120万円
  • 30代後半 約136万円
  • 40代前半 約153万円
  • 40代後半 約172万円
  • 50代前半 約184万円
  • 50代後半 約176万円
  • 60代前半 約124万円

(検察官の定年は63歳・ただし、検事総長は65歳)

ちなみに、民間企業の賞与の平均は夏と冬それぞれ約39万円で、年間約78万円です。

数字を比較すると、検事の賞与額は民間を圧倒的に超えています。

国家公務員(管理職と非常勤以外の一般行政職)の賞与は35歳程度で、夏約68万円・冬約70万円なので年間約138万円です。

検事の賞与は国家公務員の平均と同じ位ですが、検事になるのは通常法科大学院や司法修習を終えた後で、働き始めるのが通常の国家公務員より遅いので、勤続年数で考えれば賞与は一般的な賞与は同等以上貰えますよ。

各種手当てはどういったものがある?

以下、検事の主な手当は以下の通りです。

  • 期末手当(賞与)
  • 勤勉手当
  • 住居手当
  • 扶養手当
  • 通勤手当
  • 地域手当
  • 広域異動手当
  • 寒冷地手当
  • 初任給調整手当

検事の手当を語る上で忘れてはいけないのが、6月期12月期に出る手当額がかなり高額になる勤勉手当。

等級が低い場合は期末手当の方が多いですが、等級が上がると勤勉手当の方が多くなりますよ。

例えば平成31年4月時点では、二十等級の場合期末手当は6月・12月共には408,049円ですが、勤勉手当は6月・12月共に272,027円となります。

一等級になると、期末手当が6月・12月共に1,390,025円で、勤勉手当は6月・12月共に1,936,106円になるのです。

勤勉さが高く評価されるので、検事は司法試験に合格した人の中でも真面目な人に向いていると言えるでしょう(ちなみに裁判官も勤勉手当は出る)。

弁護士は、勤勉さというよりも、訴訟で勝てるのか、敗訴するにしても上手く負けられるのかという、どれだけ依頼者に利益をもたらせられるのかが評価されます。

依頼者に利益が出るということは、成功報酬が増えたり、リピーターになってもらえたりするということです。

手当に関しては、等級により出ない場合があります。

例えば、八等級以上なら扶養手当は出ませんが、九等級以下なら貰えます。

また、初任給調整手当も、十三等級以下でないと出ないです。

ただし、一部の手当が出なかったとしても、等級が上がれば、俸給月額や期末手当、勤勉手当が多くなるので年収は右肩上がりです。

検事は、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?

検事としての最高等級は一等級ですが、その場合、年収約2350万円になります。

俸給月額は約118万円で、地域手当が加わり月の収入が決まります。

更に、期末手当や勤勉手当などが出るので、年収約2350万円になるのです。

検察官の最高ポストである検事総長は、最高裁判事と同じレベルの収入になり、その年収は約2940万円。

なお一等級になるには、順調にいったとしても50代になるでしょう。

検事長以上になるのは試験だけでは無理なので、頭の良さだけではなんともなりません。

前述した通り、検事長になるには検察庁に評価されることが必要となるので、任官当初から与えられたことをトラブルなく誰よりも素早くこなし、上司や同僚そして部下などとの人間関係も良好にしておくことが必要です。

検事はどういった勤務先だと年収が高くなるか?

地域手当の多さにより検事の年収は高くなるため、場所的なことで考えたら、都市部にある勤務先だと収入が高くなります。

東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪・兵庫などの地域です。

例えば千代田区にある東京地方検察庁は、特別区にあり一級地扱いになるため支給割合は20%です。

なお、任官してから4年~5年目の検事は、A庁と言われる東京地検や大阪地検などの大きい検察庁に配属されるので、地域手当が多くなります。

移動に関しては、毎年春に人事データシートというものに異動希望地を記載することができます。

なお、検事の年収の高い低いは、基本的に等級の違いによるものです。

地方検察庁の長である検事正は一等級の検事が充てられますが、都市部にある地方検察庁の長である検事正が年収が高くなるでしょう。

検察官レベルで言うと、千代田区にある最高検察庁に勤務する長である検事総長の年収が一番高いです。

これから検事になる人へのアドバイス

裁判官にも弁護士にもない公訴権限を持っているのが、検事。

公訴とは、罪を犯した疑いがある者(被疑者)に対し、裁判所に有罪を求める訴えのことです。

公訴をすると、罪を犯した人に罪を償ってもらい人生をやり直してもらえます。

また、被害者やその遺族が加害者に国が罰を与えたということで、心が癒されます。

こういったことがあるので、検事はやりがいがあるお仕事です。

しかしながら、公訴されるとその人の人生に大きな影響を与え、時には人生を狂わすこともあります。

そういったことがないように、検事は日々の研鑽を忘れてはいけません。

  • 検事に求められる正義とは何なのかを特定する
  • 法改正は判例変更も追いかける
  • 絶対に間違いを起こさないように判断力を持つ
  • 私情にとらわれることがないように冷静さを持つ

以上のようなことを、検事になる前から考えておくと良いでしょう。

こういったことを考えると、検事になる際の法務省の面接時、面接官に対し好感を与えることができるようになりますよ。

さいごに

検事は最高の職業の一つです。

高収入・安定・やりがいがある、の3つが揃っています。

その職務の性質上なくなることはなく、人生をかける価値がある職業です。

ただし、最高の職業の一つなので、なるのは大変です。

まだ学習をスタートしてない人は、本屋に向かい、漫画版でも良いので入門書を買ってみてください。

その行動が、検事になるための第一歩となりますよ。

最終更新日:2020年4月24日

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