保健師の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・各種手当


昨今の日本では、自身の健康に気を使う人が増加しています。

人の健康を守る仕事としては、病気等の「治療」を主とする医師や看護師の知名度が高く、人気の職種でもあります。

それと似た職種であり、病気等を「予防」することで人々の健康を守れる資格として「保健師」という資格が存在します。

今回はそんな健康増進のスペシャリストである保健師の年収について徹底解説したいと思います。

保健師の平均年収は約530万円が相場

厚生労働省の調査によると、正規職員として働く保健師の平均年収は約528.9万円とされています。

保健師の活躍する分野は様々なため、所属組織や雇用されている企業の規模等によって年収は異なります。

地方よりも大都市圏の企業や組織の方が年収は高くなる傾向にあります。

保健師の年収・給料の構成要素

保健師の年収は、「基本給」と「ボーナス」の構成になっている場合が多くあります。

その他、働く会社によって各種手当が付く場合もあります。

ここではそれらについて詳しく解説していきたいと思います。

基本給はどれくらい?

まずはじめに基本給について述べます。

保健師の資格を取得するためには、保健師国家試験を通過しなければならず、保健師国家試験を受験するためには看護師の資格を取得し、その後更に学校に通わなければなりません。

従って、新卒の保健師の年齢は22歳~23歳が多いです。

保健師の資格を持った新卒正規職員の基本給は約19万円~22万円程度と言われています。

一般的には昇給があり、年1回程度、月計算にしておよそ数百円~数千円の昇給をしていくことが多いようです。

賞与(ボーナス)はどれくらい?

次に賞与についてです。

保健師は、賞与が支給される職場が多く存在します。

保健師の中でも行政保健師として市町村役場等で働いている場合、その市町村で設定されている賞与支給率で賞与が支給されます。

多くの市町村では正規職員で年2回、合わせて基本給の4.45ヶ月分が支給される市町村がほとんどです。

学校保健師や産業保健師はその会社や学校によって様々ですが、基本給の1ヶ月~3ヶ月分程度を支給している会社が多く存在しています。

各種手当はどういったものがある?

保健師は、保健師の資格を取得している人しか行うことができない「業務独占」の仕事となります。

多くの企業ではその資格を持っていることに対して「資格手当」が支給されており、金額は月額5,000円~2万円程度が一般的です。

また、産業保健師として働く保健師には、一般企業内で働く他の職種と差をつけるために「特殊業務手当」等の名目で月に数千円~1万円程度支給している職場も存在します。

その他には、一般企業と同様に皆勤手当や通勤手当、住宅手当等が設定されている会社もあります。

保健師の年収を新卒や雇用形態別に見る

保健師は多様な働き方で働いている人が多く存在します。

ここでは、保健師の年収を新卒や雇用形態別に解説していきます。

新卒の場合の保健師の年収

新卒の保健師の給与は、月額約20万円~22万円程度と言われています。

賞与も合わせると年収は320万円~350万円程度になります。

市町村役場や保健センター等に従事する行政保健師と呼ばれる保健師は、給与は多少低くても、公務員として採用される多恵や福利厚生が充実しています。

企業に勤務する産業保健師は、会社の規模などによって年収の幅が大きいことが特徴となっています。

転職する場合の保健師の年収(正社員)

次に正社員として転職する場合の保健師の年収について述べていきます。

正社員として転職する際に重視されるのは、経験年数です。

行政保健師以外の職場では保健師が一人だけということも少なくなく、全て自身で考えて仕事を行っていく必要があります。

そのため、経験年数によって差はありますが、年収は平均して400万円~500万円程度貰えることが多いです。

非常勤職員(パート・契約社員等)の場合の保健師の年収

最後に非常勤職員の年収についてまとめます。

非常勤職員の給与形態は、時給制となっている場合が多いです。

時給は地域の最低時給に左右されるため、大都市圏と地方で異なってきます。

保健師の時給は地域の最低時給の1.5倍程度、およそ1,200円~2,000円程度で設定されていることが多く、他の職業よりも高い時給が設定されていると言えます。

フルタイムで働く場合は年収200万円台半ば~200万円台後半ぐらいになるでしょう。

正職員と比較すると、賞与が出なかったり支給割合が少なかったりするため、正職員より収入は落ちてしまいます。

保健師では、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?

保健師の中で一番年収が高くなるのは産業保健師と言われています。

産業保健師は会社の規模や給与形態によって幅が大きくなります。

大会社の保健師であれば年収1,000万円近くまで年収が上がることもあります。

反対に行政保健師は産業保健師より年収は劣るものの、身分が公務員のため、福利厚生や休日数など比較的安定した労働条件で働けることが魅力となります。

保健師ではどういった勤務先だと年収が高くなるか?

保健師は対象とする年代が幅広いため、様々な場所で活躍できます。

勤務先によって年収も様々であるため、ここでは勤務先ごとの年収の違いについて解説していきたいと思います。

行政保健師として働く場合の年収

保健師の約70%が「行政保健師」と呼ばれ、市町村役場や行政が運営する保健センター等で勤務する保健師になります。

年収は300万円台後半~500万円程度の人が多く、保健師の中では比較的金額が低いと言われています。

そのかわり、年金等を含めた福利厚生が充実しており、基本的に年次昇給や高い割合の賞与も設けられ、希望すれば定年まで働けることも魅力でしょう。

産業保健師として働く場合の年収

次に解説するのは「産業保健師」についてです。

一般企業等でその会社に従事する人の健康状態や労働環境を確認し、産業医と連携を図りながら職場の人が健康に働けるよう援助することが主な仕事となります。

年収はその企業の給与規定に基づいて支払われるため、支給額には幅があります。

年収が少ない「産業保健師」は年収300万円台半ば程度、多い場合は1,000万円近くになることもあります。

「産業保健師」は企業の規模によっては1人しか雇用されていない場合も少なくないため、自分一人で仕事を進められる能力を持つか、困った時に仕事の進め方を相談できる相手を作っていないと継続して働くことが難しい仕事と言えます。

学校保健師として働く場合の年収

「学校保健師」は、その学校に通う学生や教員等の健康を守ることが仕事となります。

小中学校にいる「保健室の先生」と混同されてしまいがちですが、小中学校の保健室に勤務するためには養護教諭の資格を取得しなければならないため、必ずしも養護教諭が保健師というわけではありません。

「学校保健師」も300万円台半ば~400万円程度の年収である勤務先が多いですが、土日祝日等の休みがきちんと取れ残業も少ないことは、勤務する上での魅力であると言えます。

病院保健師として働く場合の年収

「病院保健師」は総合病院や訪問看護ステーション等で働いている人が多いですが、保健師全体から見ると割合としては少ないと言えます。

総合病院や訪問看護ステーションで働く保健師の年収は400万円台~500万円台が多いとされています。

他の職場より比較的平均年収が高い理由としては、保健師専従ではなく看護師の業務にも入る場面が多いことが挙げられるでしょう。

保健師の資格を取得するためには看護師の資格を持っていることが必須と規定されています。

保健師の仕事に従事する前には看護師として働いていた経験がある人も少なくありません。

そのため、保健師と看護師の業務を兼務している方も少なくなく、割合は少ないものの夜勤帯に働く保健師も存在します。

そのため夜勤手当等がプラスで加わる人もいることから年収の平均が上がっていると言えます。

年収としては他の保健師より高くなる可能性が高い「病院保健師」ですが、ワークライフバランスを保つことが難しいため、自身の生活を充実させたいと考えている人には厳しい職場であるのもまた事実です。

保健師の年収の決まり方や、年収が高い人の条件・スキル・特徴は?

同じ保健師として働いていても、他の保健師より高収入である人が一定数存在しています。

この年収の差はどこで生まれるのでしょうか?

ここでは保健師としての収入が高い人の条件やスキル、特徴等について解説していきたいと思います。

1.労働日時が流動的である

まずはじめに挙げられるのが労働日時が流動的であるという点です。

保健師の仕事の魅力の一つとして、残業が少なく土日祝日等の休みが取りやすいということが挙げられます。

しかし、総合病院や訪問看護ステーションで仕事をしている保健師は、看護師業務も兼務していることが少なくないため、シフト制の勤務であったり、時には夜勤に従事することもあります。

そのため、他の保健師では発生しない夜勤手当や深夜手当、早朝手当等が加算される場合があります。

それら手当が加算され、年収が高くなることが考えられます。

また、少数ではありますが、保健師と看護師の他に更に勉強を重ねた上で「助産師」という資格を持つ女性保健師(助産師は男性は資格取得ができません)が存在します。

その資格を持って総合病院等に就業する保健師は資格手当がつくため、年収アップに繋がっていきます。

2.社員数が多い企業に勤めている

次に挙げられる特徴は、社員数が多い企業、いわゆる大企業と呼ばれる企業に勤めているということです。

この項目は産業保健師として働いている人に言える内容でしょう。

企業に勤務する産業保健師の給与は、基本的にその企業の給与規定に則った金額を支給されます。

大企業である場合は比較的給与設定が高い傾向にあり、保健師に対しての支給金額も大きくなります。

そのため、大企業に勤務している保健師は比較的年収が高いと言われています。

3.幅広い人脈を持っている

幅広い人脈を持っていることも、年収が高い保健師の特徴と言えます。

保健師の仕事は安定しており、土日祝日の休みが取りやすく残業も少ない等、労働条件としては非常に恵まれています。

特に産業保健師は、労働者の働きやすさを追求しより良い労働環境を作っていくことが求められているため、無茶な時間外労働も発生しにくいと言えます。

そのため、保健師の就職先としては人気が高く、なかなか就職できないという事態も発生してきています。

条件の良い企業に就職するためには、その企業から信頼を置かれている人と交流を深めることで自分を企業に紹介してもらうことが近道となってきます。

そのため、幅広い人脈を持ち、様々な人と交流を重ねて信頼関係を築けている人は条件の良い職場に就職することが多く、結果的に年収も高額となっていると言えるでしょう。

これから保健師になる人へのアドバイス

保健師は資格がなければその業務を行うことができない「業務独占」の資格です。

資格を取得するためには、看護師免許を取得した上で国家試験にも合格しなければならないため、資格取得までに時間やお金が多くかかる資格と言えます。

また、日本人の健康に対する意識も年々上昇しているため、人の健康を守る保健師の仕事は今後も需要がどんどん高まっていくと言えるでしょう。

保健師、特に産業保健師や学校保健師などは年収が高い分、競争率が高かったり、その企業や学校に一人しか採用されていない場合も多いです。

仕事のやり方を学び、自分一人でも仕事が進められるような知識や技術を持っておくことをおすすめします。

また、一人で業務を進める中で不安に感じたり、仕事の進め方が分からなくなってしまうこともあるかもしれません。

そんな時に相談できる人を作っておくことも大切です。

様々な方と交流し、ネットワークを構築することも併せておすすめします。

さいごに

いかがでしたでしょうか?保健師と一言で言っても、働き方や年収は就業する職場によって大きく異なります。

この文章が保健師として働きたいと考えている方の助けになれば幸いです。

皆様が希望の職場で働けることをお祈りしています。

最終更新日:2019年8月9日

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